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niioka

ナットサドルジグ 再発売!

更新日:3月27日

倍音とギター調整の関係

以前にとあるコレクターの方の持つマーチン41 DXが鳴らないという依頼があり観させて頂きました。確かに縦ロゴ40番台の倍音を感じにくい音になっていました。それで,短い時間でトラスロッド,フレット,サドル底面を調整したら40番台の倍音が聞こえるギターになりました。元々構造的に倍音を発生していたはずなのに,ギターの調整がずれていると倍音が聞こえにくくなるのです。

これらの調整の一番最初にするべきなのはどれでしょうか?

それはサドルの底面なのです。

ここがフラットでないと音の判断を間違う事もあるのです。

サドル底面の削りが悪く1-2弦が浮いてしまう場合には,

(1)1弦20Fの超高音も出ない

(2)6-1弦の音量バランスが悪くなる

(3)1-2弦の輪郭が出ない

という症状が現れます。

サドルのせいでこういいう音になっているのに,1弦の音が弱いのを何とかしようとして,プロでも間違った調整をしてしまう事さえあるのです。

1弦だけ音量が小さい時にあるギター製作家はサドルの後ろのブリッジ上面に弦通し溝(ノッチ)を深く切りました。これは完全に元には戻せないので調整というより改造です。もし原因がサドルの底面の非接着で,後でサドルの底面を仕上げたら1弦だけ他の弦と音質が変わる可能性があるのです。

なので最初にチェックすべきはサドルの底面なのです。

つまり調整の第一歩はサドル下の底面をフラットにする事と底面と側面を90度に仕上げる事です。

あなたのギターもこの調整だけで音が大きく変わります。音量が上がり,低音の厚みが増し,高音弦の輪郭が聞こえて,6-1弦の音量バランスが整います。良いことしかありません。重要な点としてこの状態で初めて倍音が聞き取りやすくなります。

この音を基準として,ナット溝の角度,フレットの凸凹を取り除く仕上げが関係してきます。

とにかく何度も言いますが,最初にチェックするのはサドルの底面です。

本来のギターの音が出ていないのに別の場所をいじってしまうと後でサドルを調整した時にやり直しになるのです。

それを解決するためにその昔「ナットサドルジグ」というものを開発いたしました。しかし,その後製造してくれていた中国の工場と疎遠になり,次なる工場を探していたのですが,この度ついにベトナムの工場で試作品を作る事が出来ました。





すでに使用された方々の感動と感謝のメールがたくさん届いております。


以前のジグの記事と一緒にご覧くださいませ。



ボタンを掛け違えるということわざがあります。

シャツの上のボタンをかけ間違うと最後までずれていきます。結果もう一度ボタンを全部外してからかけ直すので,時間と労力の多くが無駄になるという例えですね。

実はギターの調整も全く同じなのです。ぜひ一度ご自身のギターの本来の音を聞いてみてほしいというのが私の願いです。

ギターは調整されるとより倍音が聞こえやすくなります。

良い音が出ればギターはもっと楽しくなりますね。

新岡より

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