エッセイその5-1 コリングスとテイラー その1



これまで,弾いたギターの中でも衝撃的だったのはコリングスというギターです。 それは,忘れもしません。今使っているラリビーを買いにいったその日のことです。


あれは神奈川県の藤沢市にあった,青木楽器です。 当時ここには,高級なアコースティックギターも結構並んでいました。


ラリビーも何度も何度も試奏してマーチンなど他のギターといろんなチューニングで弾き比べた結果,この値段では他にはない音色が出るという結論に達し,これを買ったのです。



ピックアップをつけてもらい,セットが仕上がったので,取りに行きました。その時,店員が言いました。

「今話題のコリングスが入っていますが,弾いてみますか」

その時はコリングスの存在を知りませんでしたので,「ああそうですか」と言って軽い気持ちで弾かせてもらったのです。



すると・・・

(; ̄Д ̄)なんじゃと?




き・れ・い。




すごいのです。



音が澄んでいます。



これが鈴鳴りと表現するのだろうかと思いました。




今思えば初期ものは特に作りが丁寧だったと思います。


これは95年ごろの話ですが,ラリビーを25万くらいで買いましたが,コリングスはその倍はしました。




時は流れて・・・。アメリカではほぼ100年の間マーチンとギブソンがギター界の2台メーカーだったのについにそのバランスを崩したテイラーが登場してきました。 そして,2004年にはついにアメリカNo1ギターになりました。


今や,ある面ではマーチンを越えた人気を持つ,テイラーです。 プロミュージシャンの間では特に使用者が多いのです。


このテイラーギターの創設者ボブ・テイラーはこれまでの既成概念に捕われない革新的なアイディアを持った人です。


その彼は Player という雑誌の中のインタービューの中で,「自分がメーカー的にはコリングスがベストだと思います。」と述べているのです。


もちろん,自分にとってはテイラーがベストですが,客観的に見てという意味だと思います。


テイラーが特に大切にしているのは,バランスの取れたサウンドと演奏フィーリングと回答しています。



そうです。テイラーが他のメーカーより優れていると私が思う決定的な点はこの演奏フィールにあります。



サウンドは好みがありますし,時代によっても変化します。 でも演奏フィールがいいというのは,大切で自分の実力が最大に発揮できるかどうかが左右されます。

「弘法筆を選ばず」という言葉がありますが,弘法になるまでは,筆を選びに選ぶ必要があります。


これまで,私がいろんなところで弾いてみたテイラーは演奏フィールは最高でした。


ハイポジションでもまるでローポジションのような弾きやすさです。 弦高や他の仕上げもラインが正確で本当にきれいです。

これは人手に頼らずに,コンピューター制御のカッティングマシーンをいち早く導入し,職人技でも出来ないような正確さを求めた結果だと思います。


でも,生音はどうかというと。

♪~( ̄ε ̄;)


同じ値段のラリビーに比べて,少し魅力がないという印象がありました。 どうしても,テイラーは生音では一歩遅れを取るという感じがしていました。

でも,プロは実際にはギターの生音を聞かせているわけではなく,ラインを通してスピーカーから出るギターの音を聞かせています。


そうすると,人にギターを聴かせるという事で考えれば,弾きやすいギターにいいピックアップをつけていれば,それがベストという結論になると思うのです。


そんなわけで,次のギターはテイラーにいいピックアップを付ければいいかなと思ったりしていたのです。



しかし,このピックアップというのはいつも思うのですが,アコースティックギターの生音を大きくしたような音が出ないのです。(詳しくはピックアップのページをどうぞ)

結局今の所,ギターはどんなに弾きやすくても,生音を大きくしたような本当のギターの音をライブで聴かせるという事には限界があるんだなぁ。という思いが私のうちにはいつもあったのです。


ところが,ある日私はすごいHPを見てしまったです。


テイラーの代理店がモリダイラ(モーリス)からヤマハに代って日本語のテイラーのHPがあるのですが,そのあるページに釘付けになりました。

w(°o°)w おおっ!!



なんと,ついにボブ・テイラーは誰も挑戦しなかったことに挑戦したのです。


ピエゾとの決別です。


3年の歳月をかけて,ピックアップを自社開発しエレアコ30年の歴史を変えようというのです。



思えば,オベーションが登場してエレアコ時代に入り,バンドの中でもアコギの音が使われるようになりましたが,正確に言うと,それはアコギというより,エレアコという新しい楽器だったのです。

本当のアコースティックサウンドをPAから出して,人々に聞かせる。フィンガーピッカーなら誰もが望んでいた,ことについにボブ・テイラーが挑戦したというのです。


(ー'`ー;) ウーン


これはどうしても試奏しなければならない。



つづく。

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