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初心者の皆さんへ 基本的なギターの違いのコース
生徒からある時こんな質問を受けました。(3万円と30万の同じような形のギターが楽器屋に並んでいるのを見ながら)
「この2本は何が違うのですか?」
(ノ°ο°)ノ オー それはそうだ。 いったい何が違うんだろう。
普通の人が外見的に見ればほとんど違いがないように思えるのです。
それで,インターネットなどを使って調べてみましたが,アコースティックギターに関して選び方を指導するもので満足の行くものはありませんでした。
それで,わたし的なギターの値段の差について解説してみますのでお役に立てればうれしいです。
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その2 板の種類を知ろう

ラリビーのHPより
リンダ・マンザーの本「森の中からジャズが聞こえる」より一部引用
トップ材にはスプルースでもシトカ・スプルースとか,インゲルマン・スプルース,さらに,シダー(杉)もよく使われます。
新品で白いならスプルース,茶色いならシダーです。
特にイングルマン・スプルースは白い感じになります。
ラリビーなどシトカ・スプルースなどを使っています。
もちろんスプルースも年数がたって日焼けしてくると茶色くなりますよ。
サイドバック材の違いの一つにマホガニーとローズウッドがありますが,これは音色的にはマホガニーは軽めの明るいサウンドになると言われています。ローズはいくらか落ち着いた重みのある音になります。
マホのギターは甘い低音と言われます。
ローズの方が切れ味が出ると思います。
木材的にはマホガニーの方が安いので格下に見られるかも知れませんが,実際は音の好みの問題で,自分の音楽スタイルで使い方があると思います。
高級機のほとんどはローズウッドです。
この中でもブラジルのローズウッドはハカランダと呼ばれて最高級品です。
なんといっても木目がきれいで床の間のようです。
ちなみにマーチンのハカランダは最終的にD-28GEの定価が140万以上だったのですから,超高級品ですよね。
1969年までは普通にマーチンのギターにはハカランダが使われていたのですが。
音的にはインディアン・ローズウッドとブラジリアン・ローズウッドの差はほんのわずか(親指と人差し指がくっつく寸前)でハカランダは木目の美しさが人気の理由だとジーン・ラリビー氏は解説していました。
サイドバックが白いギターを時々見ますが,あれはメイプル(かえで)の木です。
メイプルは硬い音になると言われています。エレキギターのレスポールなどに使われます。
メイプルの音はマホほど甘くなく,ローズほど重くありません。
輪郭があり,レスポンスが早いきりりとした音です。
指板とブリッジは消耗やギターの寿命に関係があると思います。
毎日弾けば指板も減ってきますので,減りにくい材質としてはエボニー(黒檀)です。
年数が経ってブリッジが割れるという事もあるかもしれませんが,エボニーの方がその可能性は低いと思われます。
色は真っ黒で密度が詰まっているので,見るとすぐわかりますが,ローズウッドでも色を黒く塗っているものもあるので,だまされないように木の密度をよーく見ましょう。
最近は真っ黒のエボニーが少なくなり,縞エボニー(ストライプドエボニー)が使用されることも多くなりました。
真っ黒のエボニーはさらに高級機種にしか使われません。
でも,縞エボニーでも硬さはありますので,私はいいと思います。
縞エボニーを黒く塗ってくるメーカーがありますが,あれはいまいちですね。
ローズは茶色の木目があるのでマーチンなどの20万以下のモデルは指板とブリッジの色を見ればすぐにわかります。
エボニーとローズでは音色の明るさにも違いがあると思います。
高級機種でローズウッド(紫檀)のものもたまにありますが(Gibson,Rickenbackerなど)これはトータルでのサウンドバランスを考えてだと思います。。
合板について触れておきますが,最近マーチンやテイラーは音質の良い合板を開発していると言います。
カタログにはラミネートという書き方になっています。
マーチンの10万以下モデルでXはラミネートですね。
私もリトルマーチンという子供用のマーチンがラミネートというかハイプレッシャーラミネートという普通ではない真っ黒の合板です。
木くずを集めて固めた集成材という噂です。
でも出てくる音はマーチンらしい感じの音です。
(もちろん値段なりのですよ)
ラリビーが最も安い機種でも単板にこだわるのに対して,安い方はいい音が出る自社開発の合板で作るマーチンとの違いは,メーカーの考え方の違いですね。
でもマーチンも高級機はすべて単板ですからいいのは単板ですよね。
ぜひとも単板ギターを選びましょう。
最初のギターは何でもいいですが,もしも,買えるなら,キーワードがあります。
オール単板で指板はエボニー,トップはスプルースかシダーか,サイドバックはローズウッドかマホガニーかその辺を見れるようになれば,OKです。
なぜ,オールソリッドとか総単板と言わずにオール単板なのでしょうか。
さらに,
4ビート(フォービート)
8ビート(エイトビート)
なぜか16ビート (じゅうろくビート) 日本語ですね。
これはギター業界の謎の一つですね。
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