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niioka

北京の楽器フェア 2015


北京楽器フェア PALM EXPO に行ってきました。 この活気と熱気勢いはすごいですよ。




北京の楽器フェアPALM EXPO 2015 が終了しました。

何がすごいか。活気,熱気ですね。勢いが感じられます。

あまり有名なミュージシャンが来ていないこともあり,スカイソニックブースで谷本光の演奏が始まると人の山が出来ます。


リハの時点で人が集まります。皆様非常に音作りにも関心があり,熱心に見ておられます。

本当にこんな感じなのです。

最近日本のアコギライブの動員が下がっていると言われます。地方でアコギライブを主催している方と話をする事がありますが,有名なギタリストでも年に2回のライブは採算が難しくなっていると言います。

日本でのアコギライブの動員が下がっていて,中国は上り続けている・・・。

これは本当に人口の差だけなのでしょうか。


音楽の面白さ,良い音がないところに人が沢山集まるでしょうか。


では圧倒的なパフォーマンスを見せてくれた,谷本光の演奏をご覧くださいませ。

ぜひノートパソコンやアイパッドで見ている人はイヤホンかスピーカーを繋いでこの音を聞いてみてくださいませ。

2015-5 北京PALM EXPO 天音スカイソニックブースにてスカイソニックPRO1使用


他のブースでも大きな音量で演奏がされていますので,その環境でこの音作りは見事としか言いようがありません。 このレベルの演奏が出来る若手ギタリストの演奏を日本のお客さんにも見て欲しいと思いますよね。

(o⌒.⌒o) ウムウム


が,あまり日本では大きな場所で演奏するチャンスがないように思います。

谷本光以外にも注目できる若手ギタリストが少なくありません。

オカピや松井裕貴,サカセガワタケシ,GIN,伍々慧 わたなべゆう 等々他にも沢山います。


毎年フィンガーピッキングコンテストで入賞する若手が沢山いるのですから当然ですが,では彼ら若手が今度はデモンストレーターとしてフィンガーピッキングコンテストに呼ばれるでしょうか。


なぜか呼ばれないのです。


これは残念ですね。モーリスギターつまりモリダイラ楽器主催のフィンガーピッキングコンテストでもありますが,日本を代表するフィンガーピッキングコンテストでもありますよね。

ぜひ以前の入賞者でプロ活動をしている人たちを呼んでもいいと思ったりしますよね。

ちょうど,北京の楽器フェアでフィンガーピッキングのコンテストがありました。


ベータ3というPAとかアンプを作るメーカーが協賛しています。


ギター中国という組織が主催しています。メーカーではなく情報を発信していて,コンサートの主催やWEBの運営,良いギターの紹介などで成り立っていると思います。 一つのメーカーが主催ではないのが興味深いところです。

なので,すべてのメーカー例えば,ギターメーカー,ピックアップ,アンプ,PA,さらにはギターバッグから小物からどのメーカーでも協賛で参加できる良さがあります。

もちろんギターメーカーが2社とか協賛も出来るわけです。実際していました。間口が広くなりますね。


後ろに並んでいるギターをどんどん入賞者にプレゼントしてしまうのですね。


ここでもデモンストレーターでコンテストの結果発表の直前に演奏しました。

正確に言うとUSAや日本のフィンガーピッキングコンテストとはちょっと違います。

オリジナルを弾いて参加するのではなく,ほぼ押尾コピーコンテストに近いと思います。

優勝者の二十歳の女の子も押尾の完璧コピーという感じでした。

コピーでもなんでもいいじゃないか!人前で弾けるならギタリストと呼ぼうじゃないか!

という感じでギタリストの定義が少し低いかもしれません。

でも,発展の時期は基準が高いより少し低い方が多くの方が参加出来て,その中から次第に自分の演奏を見つけて行く人が増えていくのではないでしょうか。

(o⌒.⌒o) ウムウム


ここが多くの人が集まるポイントのような気がします。

誰でも参加できる事ですね。

私はもっと子供や学生でギターを弾く人が増えればいいなと思っています。

学園祭にギタリストが出かけて行って演奏するとか?彼らと共演するとか。

日本ではもっとギターが身近になったらいいですよね。

中国では日本の専門職の多くの人にいろんなチャンスがあるような気がしますね。


話が次第に北京レポートから離れて行くので,また戻しましょう。

(ToT)>゛スミマセン

お若くてお美しくて演奏は非常に切れ味がある,琴の先生が演奏すると人が沢山集まりますね。



スンジー先生です。片言の日本語がかわいらしいのですが,2歳半から弾いているという琴の腕前は半端ありません。

世界各地で演奏経験があり,日本にも何度か来ているそうです。


琴の演奏は中国では非常に人気があります。

スカイソニックのブースでは谷本光以外に私がオタクセミナーをやり,琴の先生が演奏し,弾き語りの人の4人で順繰りステージをしておりました。

ラガマフィンの弾き方の説明はどこでも人気がありますよ。

私のステージです。まだ音の調整中ですが,ぐっと人数が少ないのです。

ププッ ( ̄m ̄*)

次は中国人のギタリストをご紹介しましょう。


メイトンの中国でのエンドーサーです。


彼は 胡洋 フウ2 ヤン2 と言います。(正確には hu2 yang2 で fu2 の音とは違います。)

上手でした。トミースタイルの演奏でした。 リズムがきちんとバックビートを取れていて,グルーブ感がありすでに国際基準でした。


次は台湾人で 陳 彦宏 チェン2 ヤン4ホン2 ですが彼はUSのフィンガーピッキングコンテストでも5位入賞の経験があります。

彼は叩き系で有名な人です。

Gギターという彼らのブースは私たちの倍以上モニターを使っていますが,出てくる音に注目してくださいませ。


やはりピエゾと内臓マイクだけで叩き系の演奏は限界があるのです。 音のレンジが狭く,遠くで鳴っているように感じてしまうのですね。

彼にPRO1使わせてあげたいくらいですね。


もう一人別のGギターのデモンストレーターでしたが,やはり音も演奏も私の好みではなかったのですが,人が少なかったことからすれば北京の音楽ファンも同じく感じたのか?

(ToT)>゛スミマセン

名前がわからないギタリストなのですが,会社の人はウルフとあだ名を付けていました。


ピエゾのストロークのちょっと嫌な音の典型ですね。やはりもっと良い音で聴きたいですよね。 低音が深くないのが残念ですね。

私の意見ですが,ガットギターとかウクレレはピエゾとマイクでもかなりいい感じの音が作れます。 ハイランダーとマイクを合わせてもかなりいい感じになります。

でも鉄弦のピエゾは意外にライブ会場で聞くと音が細いのですね。


次は中国のギター講師のレベルです。


中国には若くして楽器店のオーナーになり,次々と店舗を拡大して同時にギター講師をする人も結構いますが,彼はさらにすごいのです。 彼はギターバッグのメーカーなのです。

それも高品質ですでに日本の大手のも,アメリカの大手メーカーのバッグも彼が作っているのです。

中国の通販で安いからという理由でギターケースを買うと開けた瞬間に化学的な匂いが強烈で大変な物があります。

しかし彼の商品はすでにエコ素材しか使っておらず,初めて使う時から嫌な匂いがありません。 国際基準の商品を作っています。


彼は普通のソロもブルース叩き系も弾けますが,自分でオリジナルを作って演奏しているのです。

この中国の琴をモチーフにした曲も彼のオリジナルです。

このレベルの講師にも最近は結構出会います。

でも彼の作るギターバッグはこれまたいいですね。


がっちりと保護されます。


厚みがあり,中に軽くて硬い板が入っていて表からの衝撃に対応します。


少し値段は高めでしたが,ツアーバッグとしていいと思いました。


最後のギタリストはアマチュアです。スカイソニックの営業をする素人の演奏です。

弾き語りではライブもしますが,ソロギターはまったくの趣味です。中国でも中川イサトの影響は大きいですね。


なぜこれらの映像を紹介するかというと,先日も日本のとある有名なギター製作家の方から質問されて,

「中国ではアコースティックギターを作っているのか?」というのです。

「(≧ロ≦) アイター・・・


もはや中国の方がギターを趣味とする人の人口が多いのではないかとさえ思います。

人口の比率で言えば中国は13.5億人以上ですので,日本の11倍ギターが好きな人がいる事になります。

すそ野が広がれば頂点が高くなります。

きっとこれからギター本体も,ギタリストもレベルがどんどん上がって行くと思います。

しかも,すでにあなたが使っている機材の大部分は中国製の可能性があります。

アンプもエフェクターもUSAと書いてあっても中身の大部分をパーツとして中国で作り,アメリカ本土ではないアメリカ領のどこかで中国人が最終的なくみ上げをしてメイドインUSAになっている可能性もあります。

話がそれますが,BEHRINGER というメーカーがあります。

ウェブサイトを見るとウリ・ベリンガーなる人が出てくるので,ドイツのメーカーと思ってしまいますが,実は広東省のある都市で大部分開発も製造もされています。

わずか一部の重要な物だけをドイツでチェックすると言いますが,ほとんどのものは中国です。

イメージ戦略が非常に上手ですね。

(ノ^_^) ハイ!

今やベリンガーは資金があり,ミュージックグループというのを形成して,ついにターボサウンド,タンノイだけではなくTCエレクトロニックもベリンガーに買われてしまいました。

ついにベリンガーのミキサーにTCのリバーブやコーラスが搭載される時が来る可能性がありますね。

中国無くして音楽業界が成り立たない時代が来ているのかもしれません。

(ノ°ο°)ノ  オオオオ

次はギターの展示を見てみましょう。

各メーカー共にギターの方向性は手工風でした。

音の判断は中国のメーカーもまだ難しいので,ハオカン 好看 つまり見た目が良いというものを求める傾向があります。

ギターでもハオカンが大切なのです。

そうすると,今年の流行はコンター加工とデミカッタウェイですね。

サイドバックが合板のギターにコンターが入っているのです。


こちらもサイドバックが合板のギターでもスクープのデミカッタウェイです。 ニューヨーカータイプの細身のギターですがカッタウェイなのです。

今後このデミカッタウェイが流行する可能性がありますね。

日本には一部の手工以外まだほとんど見ませんね。

デミカッタウェイ,コンターの色合いもきれいです。


これは手工ギターではなく,当然10万円もしない普通の価格帯のギターなのです。 サイドバックが合板ですし。

本当にどこに行ってもデミカッタウェイがあるのです。


こちらはコンターです。


こちらは両方ですね。

オール単板ではエアーズが頑張っています。

色の使い方がきれいですよね。


コンターとカッタウェイには赤目の色を入れていますね。

レーザーカッター使ったギターもあります。

もはやコンターが普通になってきましたね。

今年の秋モデルからエアーズの設計も少し変更があるようなので,その音も楽しみです。

以前に広州の楽器フェアの際にネックアングルがプラスで設計すると弦高が低く設定できないので,今の流行には少し合わないかもしれないことをアドバイスいたしました。

そのことを覚えていたのか?他からも言われたのか?今年の秋モデルは新しい設計でマイナスアングルになっているという事でした。

Ayearsもイメージ戦略が上手だったと思います。

オーストラリアの設計という事でオーストラリアのイメージを使ったベトナム工場製のギターです。

会社は台湾と上海にあります。

でもエアーズの音はラインを使ってライブをした時に割にいいのです。 独特なトップのブレイスですね。

次はウクレレですね。

ウクレレまでがカッタウェイでコンターなのです。


まるでギターのようですね。


実はライブパフォーマンスだけ見れば必ずしもオール単板でない方がいいこともあります。

ハウリングの防止とか,ツアーの際の温度湿度変化に耐えられる丈夫さ,ぶつかった際の丈夫さ,万が一盗まれた,飛行機に乗せたらネックが折れた,などなどを考えるとライブのために合板のギターという選択肢もあり得ますね。

日本国内で趣味の世界ではいいギターにいいピックアップというのはいいと思います。

生音もよし,ラインもよし。

でも,もっとラフな世界も存在するのですね。

そうなるとタカミネの考え方はかなりプロ志向の考えなのかもしれませんね。

非常に興味深いエピソードも最後に紹介いたしましょう。

谷本光と一緒にチューナーメーカーのブースを訪問した時に彼の選ぶチューナーの基準が面白いのです。

すぐに中央のグリーンランプが点くものがいいというのです。

(」゜ロ゜)」 ナント!!

今までの私の感覚では中国製のチューナーはOKのサインが早すぎて,つまりOKの幅が少し大きいために正確なチューニングが出来ないという印象があり,KORGを使うことが多かったのです。

ですが,初心者に限ってはこのOK幅が広いチューナーの方が使いやすいとも言えます。

シビアに合わせたいというのは中級以上の人のマニアな楽しみでもあります。

時間がないライブで変則チューンをいくつか使う場合は,お客さんを待たせるよりもOKが早いチューナーがいいというのです。

(≧∇≦)b なるほどっ!

ギターも合板でもいいという発想,さらにチューナーもすぐにOKするのがいいという。

初心者とプロが必要なものが同じというのは興味深いです。

誤解を避けるために言いますが,同じピックアップを単板と合板のギターに付けた場合ほぼ間違いなく単板のギターの方がラインの音は良いですよ。

ハウリングを避けるためになり過ぎない物を選択するという方法があるというだけですので。

(≧∇≦)b OK!

最後に谷本光がスカイソニックPRO1を使った演奏を聞いていただきましょう。

中国語の最後のあいさつもばっちりですね。

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