マイクで拾う音とピックアップサウンドの違いをライブ的に考えてみよう

最終更新: 2019年1月23日


アコギの音はマイクで拾うのがいいかピックアップで拾うのがいいか? この質問が多くなったので解答いたしますね。 鉄弦のアコギのメロディーは本当にか細いのです。

アコギの音はそもそもソロギターに向いているのか? 鉄弦ギターでのソロギターはメロディーが本当に歌っているのか? それをそのままソロに使えるのかどうかを考えてみましょう。



最近ピックアップの音に関する質問が多くなりましたので,ここでアコギの生音とピックアップの関係を説明をしておきたいと思っております。


自分はマイク録りのナチュラルな音が好きだとい方が,意外に多くおられます。

エリック・クラプトンのアンプラグドもそうですね。


このようなマイクで録音したライブというのも少ないですがありますね。

でも,マイクで録音すれば生音か?

これは違いますね。


「(≧ロ≦) アイヤー


アコギの生音は3Dですが,録音されたスピーカーから出てくる音はすでに2Dの音ですね。

時々ここを勘違いする人がいるかもしれません。 これに関しては昔エッセイを書きましたので,参考にご覧くださいませ。


アコギの3つの音 エッセイ


(o⌒.⌒o) ウムウム

確かにマイクで録った音が,ピックアップのラインの音よりも生音に近い感じがするという意見は理解できます。

もしくは,マイクで録った音の方が好みということかもしれません。



しかーし!


ソロギターを弾くという場合にはちょっと待ってほしいのです。

鉄弦のアコギの弦の太さを今一度見て欲しいのです。


1弦の太さは0.12インチ,つまり0.3ミリしかないのです。 2弦は0.16インチ,つまり0.41ミリなのです。


この細い鉄弦を鳴らしてメロディーを作るというわけです。

まさに,ウクレレにもクラシックギターにも弦の太さでは負けてしまっているのです。


「(≧ロ≦) アイヤー


このか細い弦を鳴らしてメロディーが歌っているように聞こえるか?というのはかなり難しいものがありますよね。


サックスとか,バイオリンとかと一緒にアコギを演奏してみるとわかりますが,完全に音色で負けてしまいます。

ストロークで何とか少し音量が出て,初めて他の楽器に近づくかなという感じがします。

試しにこのアルバムのコラボの部分を聞いてみてくださいませ。 鉄弦のメロディーがいかに細いかがわかりますよ。

試聴からでもわかると思いますよ。 特に4曲目とか9曲目を聞いてみてくださいませ。

本来アコギの音色はか細いのです。


ちょっと弱弱しいのですね。

4畳半フォークが似合うサウンドなのです。


(ノ_<。)うっうっうっ


それで,時代は流れてオベーションギターが登場するわけです。


オベーションギターの登場はアコギに新しい時代をもたらしました。

つまりピエゾサウンドの到来なのです。

はっきり言うとアコギの音を誇張しているのです。

音色を強調して,弦の音を太くしているのですね。

この音色の太さがあって初めて他の楽器とのコラボが実現すると言えます。



このトミーのベストのDisc2はアコースティックバージョンですが,実際はピエゾサウンドのギターがあって初めてバンドの中で聞き取れる音になります。

disc2の1曲目など聞いてみてくださいませ。

どれも通常のアコギの音ではなくピエゾの少し誇張された音で初めてバンドの中で存在感がある音色になっていますので。それを確認してみてくださいませ。

ラジャ!( ̄- ̄)ゞ

それは了解です。

確かにバンドの中ではイーグルスがタカミネを使うようにピエゾの音がバンドの中では音に埋もれずにアコギらしく聞こえてきます。



アコースティックバージョンのホテルカリフォルニアが聞ける名盤DVDですね。

バンドの中ではオベーションサウンドのような少し強調されたピエゾの音がギターらしく聞こえることはわかりました。

では問題は,ソロギターの場合です。 もしくは弾き語りの場合です。さらにはアコギデュオとかですね。

この場合に最もいいピックアップは何かということですね。

マイクで録るのか?ピエゾなのか?マグなのか?


参考までにそれぞれの長所と短所を上げてみますね。



マグネチックピックアップ

長所 低音の厚みを出せる。     強く弾いてもピエゾのように音が割れない。      ボールピースがあれば各弦の音量バランスもギター本体とは関係なく取れる

短所 特に1,2弦がエレキ臭い音になることがある。     箱鳴りは拾わない     サウンドホールを挟むので生音が少し小さくなる。     アコギの外観が悪くなると感じる人がいる




インブリッジピエゾ

長所 各弦の音色を太くすることが出来る。ギターの音を誇張する。     バンドの中でも埋もれず,他の楽器とも共演できるほど誇張された太い音になる。

短所 音色が太くなり過ぎて,ストロークの際に不自然。     インブリッジのみではギターの箱鳴りを拾えない。     強く弾くと音が割れ気味になり不自然。     プチプチ,プリプリとした音色が気になる。





マイク録り

長所 ピエゾやマグよりも自然な音色。     ボディ内部の箱鳴り感,空気感を再現出来る。     音のレスポンスが良くスピード感がある。

短所 マイクだけだと音色が細すぎる。     マイク位置で音がかなり変わる。位置が悪いと良い音とは言えない。




この点で参考になるDVDがあります。



モーリス主催のフィンガーピッキングコンテストのデモンストレーターが一堂に見れるDVDですね。

これを実際に見てみましょう。


(≧∇≦)b OK!



この中の中川イサトはサンライズですが,Mファクトリーですね。 これはなじみがある音ですね。 マグの音色が強い感じがします。

そのあと打田十紀夫がフィッシュマンレアアースブレンドそのままですね。 これだけでもライブが成り立つかもしれませんが,もう少し良くしたい気持ちもあります。

そのあとのフランコ・モローネがサンライズと外からマイクを足す方法ですね。 この音が結構いいのですね。 低音の厚みと自然さが同時にあるのですね。

ムリエル・アンダーソンがインブリッジのピエゾそのままです。 このインブリッジピエゾで誇張された各弦の太さがまるでクラシックギターのように聞こえる不思議さがあります。

つまり,鉄弦の音色の細さをインブリッジは太くしてしまう傾向があります。 でもそのままだと,箱鳴りが足りないのでインブリッジのみの音だと一般にギター弾きはアコギの音ではないと感じるかもしれません。

彼女が後半ストロークを交える部分がありますが,この部分が特に不自然に感じるかもしれません。

いちむらまさきとDrKこと徳武さんがするセッションはまさにピエゾにリバーブの一般的なエレアコサウンドですね。

プリプリと強調された音色がまるでクラシックギターの弦のように太くなって感じられますね。 クラシックギターがインブリッジピエゾでもいいやと思えるのはやはり音色が近いこともあるからでしょう。


鉄弦がプリプリしているこの音色に魅力があるか?


( ̄~ ̄;)??


これが難しいところですね。

特にピエゾは強く弾いた時に音が不自然に強くなります。

でも,細い鉄弦の音のままでは観客席にまでメロディーがハッキリと伝わらない可能性もあります。

ギターの音をハッキリと聞き手に伝えるという目的は成し遂げていますね。


岸部眞明はサンライズにMファクトリーですが,このリバーブもギターサイズも爪も弾き方もチューニングもトータルで考えられていて,レンジの広い独自のサウンドを作っていますね。

さすがです。


(ノ^_^) ハイ!


設定的にはイサトさんよりもピエゾの比率が高い気がします。

その分,マグ特有のエレキ臭さがなくなっていて聞きやすいですね。



ステファン・ベネットはコンデンサーマイクで拾ってそのままの演奏です。 ピックアップの取り付けが間に合わなかったのか?わかりませんが,マイクだけです。

この音だけ聞いて自然だからいいとするか,ライブとしては前述の皆様よりもすべての音がハッキリと聞き取りにくいからイマイチとするか。

ここが今日の大切なポイントです。

本来アコギのライブは生音ではないのです。

スピーカーから出た音でやっているのですね。

この時に聞き手が良い音と感じる方法を考えるべきではないかと思うのです。

自分がライブ会場にいる聞き手だった場合に,このマイクで拾った人のソロがいいと感じるかどうかを考えてみてくださいませ。



( ̄- ̄ )フンフン


ライブの音はCDの音とは違う音なんですね。

なので,マイクの位置やギターの角度で出てくる音が変わってしまうという状況で安定したライブは望めませんので,やはりマイクのみでソロギターライブというのは鉄弦ではかなり難しいと思います。

PAさんがかわいそうですね。

クラシックとかでギターも固定して,さらに弦が太く音量がある場合はマイクで拾うというのもまだいいと思います。



丸山ももたろうはインブリッジピエゾの音ですね。

ところが,彼のタッチはサムピックを使って結構強めなのですね。 これでテンポの速い曲を弾くわけです。

そうなると,ピエゾの音が心地よくないのです。

本当にこの演奏を音量を上げて聞きたいか,試してみてくださいませ。 (演奏はいいんですよ。音の話ですので。)

彼の2曲目のバラード風の曲の時の音の方がずっと聞きやすいと思います。

インブリッジピエゾはやさしく弾いた時にはアコギ風のサウンドになりますね。



アコギのソロで良い音と感じるライブをするのはやはりトミーですね。


メイトンのシステムのマイクとプリアンプは優秀だと思います。 特にマイクを足した時の感じが非常にナチュラルですね。



弦の太さはピエゾの音で確保して,マイクでナチュラルさを足す。



それで,結論として・・・

どのピックアップにもそれぞれメリットとデメリットがあるので,組み合わせるのがいいと思います。

アコギの鉄弦は細いので,そのままの音ではライブ向きではないのですね。

ピエゾかマグで音色を太くする必要があるわけです。

でもそれだけではナチュラルさが足りないので,マイクを足す。

これはかなりいい方法ですね。

ニコアースはマイクと同じくらい自然で高感度なコンタクトなので,まさにこの方法と言えますが,システムがすこし複雑になります。

ピエゾにマイクという方法も以前からありました。



でも多くの場合マイクの音量を上げられず,結果的にほぼピエゾの音になってしまうこともあり,費用の割に効果が小さいということも有りました。


なので,プラスマイクの場合はマイクの性能がカギですね。

マグプラスマイクも基本は同じであとは音色の好みの問題ですね。

やはりソロギターではマグの太い低音は魅力があります。 聞いていて心地いいのですね。

LRバッグスのM1,M80も振動をある程度拾うことが出来ます。 でもマイクほど鋭く拾いません。

もしもマイクの音量がある程度あげられるほど性能がいい場合は,マグプラスマイクはかなり有効なピックアップシステムになりますね。



(o⌒.⌒o) ウムウム



マグで少し音色を太くするメリットは強く弾いてもピエゾのように音が割れないことですね。

そして低音の厚みを出せます。

それに,マイクで箱鳴りを加える。


これはかなりいい方法だと思います。



もちろん,押尾奏法のような積極的にボディーを叩いて,その低音もバスドラムのように強調したいという場合はやはりコンタクトの追加も必要になってくるかもしれません。



でも,その際もマグとコンタクトだけではなく,マグにマイクがあってコンタクトも時に応じてプラス出来るとしてらこれは3種混合というか,トリプルピックアップで,場面に応じて使い分けられるので,いいような気がしますね。



でも普通にマグとマイクでOKという人もたくさんいると思います。 マグで少しだけ太い音色を作って,マイクの箱鳴りを足す。

ぜひ一度スカイソニックピックアップをお試しくださいませ。

マイクだけで拾うのが必ずしもライブとしていい結果になるわけではありませんね。




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