Martin D-45 と SUMI DBR SAKURA D-45風 と FURCH シダーとマダガスカルの3本を比較してみましょう。 マーチンD-45 はネックリセット済みで本来のマーチンサウンドですよ。 SUMI ブラジリアンのドレッドのトルクの太さをぜひ聞いてみてくださいませ。 値段が半額以下のフォルヒマダガスカルも非常にコストパフォーマンスが高いですね。
多くの人があこがれたマーチンD45 そしてSUMI D-45風 SAKURAモデル FURCH G23CGCTを比べてみましょう。
70年代フォークブームの頃,D-45を持っていたのはプロか一部の人だけだったように思います。
多くの人の憧れのギターだったことは間違いないでしょう。
D-45にふさわしい材料がある時だけ製造されていつでも買えるわけではないという神秘性がまた良かったと思います。
その後レギュラー的になり,いつでも買えるとしても定価がすでに100万クラスだったのでやはり私のような庶民には簡単に買えるギターではありませんでした。
でもいくらD-45でもネックが起きてくると本来のマーチンサウンドを出すのは難しくなります。
ネックが起きるとサドルの高さが下がってしまうので,高音が負けて低音寄りの音色になってしまいますね。
(T_T) ウルウル
完全にネックリセットされたD-45のサウンドはどうでしょうか。 つまり本来のマーチンD-45サウンドと言えると思います。
良く見るとカッコいいのですね。
貝がゴージャスに入っておりますね。 トップの木目を見るとD-28クラスとはランクが違うように思います。
マーチン縦ロゴの風格です。横ロゴと一緒にしないでくれと言わんばかりです。
貝が表だけに回ると42スタイルですが,サイドもバックも回ると45スタイルですね。
全くリセットされたことがわからないこの精度は世界でもトップクラスではないかと思います。
ぜひともネックリセットは当方のようにリセット技術の高いところに依頼してくださいね。
つなぎ目がぎざぎざのネックリセットも見たことがありますよ。ギザギザにされてからでは戻せませんので。
「(≧ロ≦) アイター・・・
これはヘッドの耳もつなぎがない完全な一本のマホガニーですね。
バックの木目がまたすごいですね。
真っ直ぐにそろった非常にきれいなローズウッドです。
しかし非常に興味深いのは基本的にD-28もD-35もD-42もD-45も同じサイズで同じ種類の木材を使っています。
でも出てくる音は明らかに違います。
ある人はこれを「音分け」と呼んでいますが,確かに同じ素材で違う音を作り出しています。
でももっとすごいことは,28→45へ向かって音が高級になっていきD-45の値段はD-28の実に3倍なのに納得してしまうことです。
音が高級になる。
というのは簡単ですが,これを作り分ける秘訣はいったい何なのか?
老舗の料亭の何か秘伝のタレでも存在するのか?
3倍の価格差を納得させるこの音を作り出すマーチン社180年の歴史はすごいものがあります。
このネックリセットされたD-45のサウンドは非常に深いです。
特に5弦の音も深いのが素晴らしいです。
まさにピアノのような低音。
弦高は低めでテンションもちょうどいいです。長時間弾けます。
どこかギターの集いへ持って行って自慢したくなります。恐らくどこで何と対決しても負けることはないと思います。
この深みはすごいです。
さて,D-45がアメリカ代表とすれば日本を代表する手工ギターでしかもD-45風で桜が舞い散るのです。
SUMI DBR-Sakura モデルですね。ブラジリアンに桜なのです。
存在感はマーチン以上にあります。
ヘッドからして普通のモデルとは違います。
赤エゾ松も非常にきれいで,ブリッジには桜ですね。
指板にも桜です。
このコンター加工がぐっと高級感を高めています。
この存在感がすごいのです。ここにコアを持ってきてトップの白さとサイドの黒さを茶色のコアで繋いでいると思うのですが,コアの琥珀のような色の深みが何かこのギターの存在感をぐっとアップさせているように思います。
45スタイルなので,サイドもバックも貝のパーフリングが入ります。
ここもコアのバインディングでぐっと落ち着いてきます。
ネックもワンピースですよ。
出たー!ハカランダ。ブラジリアンローズウッドというのが本来ですね。
他の地域の材はマダガスカルローズウッドとかホンジュラスローズウッドというのであれば,ブラジリアンが正しいですよね。
ハカランダだけ学術名で呼ぶのはあまりにブラジリアンを高め過ぎていると言えますが。でも,弾いてみるとやはりその気持ちがわかってしまうのです。
余韻がどこまでも消えずに鳴り続ける音を聞くとまさにギターのためにあるような木材ですね。
さすがにSUMI工房にはまだいい木材のストックがありますね。
ネックは5Pです。これはマーチンではできませんね。
ねじれ防止には非常に有効な気がします。
でもネックを硬くすればそれでいいかというとそうではないんです。
いつも鷲見さんが硬すぎると良くないと言いますが,実は私も昔ネックが非常に硬いギターを弾いたことがあるのですが,ちょっと面白くなく感じました。
ネックを叩くとボディが良く鳴るマーチンのようにある程度ネックも振動した方がいいように思います。
なので,5Pの真ん中はあえてエボニーではなくローズが入っているのですね。
ちなみにちょっと写っていますが,ボブレンケースのハンドルが以前の2本のベルト革巻きではなくなり,普通のハンドルになってしまいました。
一目ではボブレンとわからなくなりました。
ペグはお約束のGOTOHのSGですね。
まさにこれしかない。
この角度で見ても素晴らしいですね。
赤エゾ松とブラジリアンのドレッドが作り出すサウンドはこれまた特別ですね。
ただ,完成したばかりで塗装もボンドもまだまだもっと乾燥していく必要があります。
恐らく1年くらいはかかると思います。それまでは一時的に少し高域が抜けきらず,ほんのわずかですがうっすら抜けがイマイチな音ですが,余韻の長さでこのギターが持つ潜在力を感じられます。
私のSUMIギターはナットとサドルをのちに自分で変えてからSUMIギターの本来の力を知ることが出来ました。
マーチンD-45もSUMIのDBRも,どちらも超高級ギターですよね。
それでは,超まで行かない高級ギターはいかがでしょうか。
FURCH G23CGCTです。
シダーとマダガスカルのGボディですね。
私は素材とボディサイズの選択はかなり関係があると思います。
例えば,アディロンとマダガスカルのフォルヒならOMを選びますが,もしもシトカスプルースもしくはシダーとマダガスカルならOMよりGボディを選ぶと思います。
うまく言えないのですが,響きのバランスを考えるとそうなるんですね。
フォルヒの今のヒズコックスのケースはいいですね。 軽くて強い,しかもギターをある程度点で支える感じもいいです。
ヨーロッパのメーカーは材料を仕入れる時点で有利な気がします。
目の詰まったいいシダーを使っていますね。
マダガスカルが板目だとこれまたカッコいいですね。
柾目のハカランダはわかる人にしか価値がわかりませんが,この木目は説得力があります。
フォルヒはぜひカッタウェイを買いましょう。
価格がカッタウェイを入れても大きく変わらないメーカーの一つです。
これは手工品ではかなり難しいことですね。
手間が違うのに値段があまり変わらないとはすごいです。
ギターとしてのデザインが優秀ですね。
初期調整されたフォルヒの音はこれまた優秀ですよ。
O(≧∇≦)O イエイ!!
初期調整後のメールには皆様同様に,(1)各弦のバランスが良くなった。そして,(2)音に芯が出るようになった,(3)弦高が低くなったのに鳴りが良くなったと述べています。
では,これら3本のギターの音をほぼ同じ条件で録音していますので,聞いてみましょう。
D-45の低音の深みはすごいですね。ズウンと来る低音ですね。ナチュラルなコーラス感がたまりません。それなのに高音のキラキラ感もあります。鈴なりという感じです。
SUMIDBRのトルク感と余韻は特別ですね。弦の振動が音に変わる能率が非常に高い気がします。いつまでも余韻が漂いますね。
フォルヒは値段は上記2モデルの半額以下なのに良い音しています。高音が少し硬い感じがするかもしれませんが,あと2,3年鳴らして来ればもっと柔らかく響くようになりますので。
でもいずれも深みがあるサウンドです。
皆さんにも良い音のギターを弾いてほしいですね。
PS 最近インターネットエクスプローラーのセキュリティが原因でフォームが使えないことがあるようです。
その場合は他のブラウザを使用する必要がありますね。
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