SUMIギター新岡ギター教室モデル! ギターオタクの理想を追求したギターです。 テンションは軽く,メロディーがたち,音量があります。 これはすばらしい。
ついに2010年2月に鷲見さんから完成したという電話が入りました。
2月の長野はあまり雪がないといわれていたのに,行ってみたら本年最高の積雪!
何とか途中に車を置いて別の車を手配して現地へ向かいました。
そこで待っていたのは・・・数々のSUMIギターです。

これは,SJのマホガニーモデルですね。
ギブソンのイメージの太く厚みのあるベースのような低音が出ますが,音色のクリアーさはギブソンよりもかなり上品です。
どこかに和風のテイストを感じますが,いい感じにそれが調和しています。
では,ギターオタクな私が考える理想のスタイルに付いて書いてみたいと思います。
1 とにかく弾きやすい。
つまりはテンションが高くない,ということですね。
ギターの音色がどんなにきらきらしていても,弾きにくいならいい演奏にはなりません。
テンションを下げる方法はいくつかありますが,最もスタンダードな方法は弦長が短いことですね。
マーチンならOMとOOOの違いですね。
ドレッドと同じスケールのOMが25.4インチなので,25.4×25.4=645.16ミリ。(1インチ=25.4ミリ)
マーチンのOOOは24.9インチなので,24.9×25.4=632.46ミリ。
この違いが低音のゆったり感とかテンション感に大きな違いを感じさせるわけです。
OMとOOOのボディサイズは同じですが,鳴り方がかなり違いますね。
さらに,ギブソンのL-00の系統はスケールがさらに短い24 3/4(24.75インチ)なので,24.75×25.4=628.65ミリ。
もっと短いわけです。このテンション感がJ-45などのドンシャリな感じというか,ゆったりした低音に主張するプレーン弦の組み合わせになったりして,これがまたいいのですね。
私としてはテンションがきつくないギターを求めていて,それでも箱は鳴らしたいのです。
ロングスケールの場合はテンションを下げるために弦高も下げる必要が生じます。
でも,スケールが短いと弦高をそれほどぎりぎりまで下げなくても使えてしまうのです。
この方が音質的にいい場合もあります。
(  ̄O ̄)ホー
2 メロディーが立つ
ソロギターを基本にしていますので,ソロで弾いたときに歌っているかのようにメロディーが聞こえるギターがいいと思うわけです。
一般にドレッドでソロギターだとメロディーが少し引っ込みますね。
というか低音が出て,1,2弦にも箱鳴りが付いて来るので,メロディーが主張しない感じになりますね。
もっと1,2弦のメロディーが前に出て,低音は後ろに回るような鳴りかたを求めていました。
そうなるとやはり,バランスとしては頭が小さくお尻が大きいギターがそれに該当すると思います。
テイラーのGSもこの系統ですし,ブリードラブのエド・ガーハードが使うサイズも昔からこれですね。
でも,最もメロディーが立つギターはギブソンのL-00の1930年代のビンテージですね。
これは間違いなくすごいギターです。
ビンテージだとこのサイズで低音もすごく出るのですね。
最もプレーン弦が太く出て,歌っているように鳴ります。
頭が小さくお尻が大きいバランスですね。
ただ,新品のギブソンでもL-00はあるのですが,これだと低音不足を感じてしまいます。
L-00には深胴もあります。ボディがドレッドとほぼ同じくらいに厚いタイプもあります。
でもそれだとなぜか私にはいいバランスに感じられないのです。
オリジナルのL-00のボディ厚で新品を作るとやはり低音不足になりがちです。
( ̄~ ̄;)ウーン・・・
本当に微妙なところなのです。
わずかにボディの厚みを増して,できるならマホガニーよりももっといい素材があればそれも試してみたいと思っていました。
3 ボディが小さく,センスの良いデザイン。
L-00のボディを好むもうひとつの理由は,軽いということですね。
意外にギブソンL-00の新品は重さがあります。ボディも厚ければ,塗装も厚いからかもしれません。
持ち運びを考える私としては軽いということは大切ですね。
ドレッドのローズで立派なハードケースになると重いなんてもんじゃありません。
(T_T) ウルウル
昔から金と力はないのです。
どんなにいい音が出ても,機材の持ち運びで疲れてしまってはいい演奏ができないですよね。
そして五十肩も考えます。
意外に生徒さんからの相談で多いのが五十肩です。
というか40代でもあります。
結論は運動不足で,ストレッチを毎晩寝る前にする習慣が大切だと思うのですが,なかなかそうもいきません。
身長が170センチ以下の人がドレッドを持つと右手の位置が少し高くなります。
この高さをキープできる柔軟性があればいいのですが,ない人はいずれ肩が痛くなります。
もしくは右手の位置が下がってきていい音が出なくなります。
「(≧ロ≦) アイター・・・
それで,私が楽に弾くためにはボディが薄く,OOO以下のサイズとなります。
もちろんドレッドも弾けないわけではないのですが,楽ではないのです。
L-00は頭がOO(ダブルオー),お尻がOOO(トリプルオー)という感じでしょうか。
そして,デザインはサウンドホールにアバロンのワンリングが入るのが好きなのです。
それは,ライブの際にこのワンリングがとてもいい感じに目立つのです。
ナチュラルのギターが多いので,L-00ボディはサンバーストがいいですね。
4 ナット幅は43.5ミリ。
ネックはその人の好みがありますね。
身長が180センチもあれば手も大きいと思います。
そういいう人は44.5ミリのエリック・クラプトンモデルでOKですね。
私の手のサイズは普通なのですが,指が短いのです。
└(T_T;)┘
それで,43ミリのマーチンか,コリングス。もしくは,43.5ミリのフォルヒ,そしてギブソン。
がんばって,44ミリのラリヴィー。
45ミリナットですが,指板の端に面取りがあり,非常に薄いネックのテイラーならOKなのです。
これ以外のネックは残念ながらだめなのです。
マーチンの三角の44.5ミリがだめなのです。
だから,音が気に入ってもOOO-28ECもGEもだめです。
そうなるとフィンガー向けのギターがほとんどだめですね。
(ノ_<。)うっうっうっ
でも,オーダーなら自分で好きにネックのナット幅を決められます。
これは最高ですね。
私のベストは43.5ミリですね。
※ SUMIギターのナットの43.5ミリですが,ネックを握った太さはマーチンOOO-16の43ミリよりもあります。私はちょうど握りやすいのですが,さらに手が小さい人や女性はもしかしたら,43ミリナットでも良いかもしれません。
これならカポ7の時でも大丈夫です。
そして,1弦側に少し余裕を取っても,E to Eがある程度取れます。
日本人にはナット幅43.5ミリがいいと思うのですね。
背が高い人はもっと44.5ミリでいいと思いますよ。
5 メンテナンスも考えたい。
ギターは買って終わりの商品ではありませんね。
使っていけば必ずメンテナンスが必要になります。
それで,マーチンやギブソンを買うときはネックリセットの代金も費用の一部と考えて置くのもいいのですが,そうするとトータルではかなり高額なギターになりますね。
その点で,手工品ならその後のメンテナンスも作った人に見てもらえる安心感があります。
メーカー製のギターで1,2弦がきれいに聞こえるようにするとどうしても,1,2弦側のテンションを上げる調整をする傾向にあります。
多くのギターのネックを,数年後に見てみると6弦側はまっすぐなのに,1,2弦側が順反りということがあります。
これはかなり見られる現象です。
相手が木なので力をかけ続ければ曲がるのは仕方がありませんね。
( ̄- ̄ )フンフン
これを解消するには,フレットを一度打ち換えて,その際に指板を修正する,つまり指板をさらっと軽く削っててもらう必要があります。
木が安定してからの作業になりますので,新しいギターを一生懸命に弾いてフレットが凹んだくらいの時期がいいと思います。
早い人で1年半から2,3年でしょうか。
プロなら8ヶ月という人もいるようです。
ストローク専門ならもっと早くローフレットが減るかもしれませんね。
ちょうどそれくらいの時期にフレットを打ち換えてもらい,同時に指板修正をすれば,その後がずっと安心というのもいいと思います。
さらに,せっかく買ったのに,どうしてもネックの太さが合わない時もあり得ます。
そういう時はネックを後から削ってもらうような裏技も手工品なら可能になります。
(  ̄O ̄)ホー
これはすごいですね。
こういう点で手工品をオーダーすることはたくさんの希望やオタクなわがままをかなえてくれるわけなのです。
(⌒^⌒)b だね
簡単にまとめると,弾きやすくて,メロディーが聞こえて,色もサイズも自分にぴったりというのですから,いいことだらけです。
そういうSUMIギターL-00モデルなのです。

頭が小さくお尻が大きい感じです。
頭がOO お尻がOOO の感じです。
このデザインで今なお作られているL-00の形なのですね。
とてもいい設計で完成されているようにも思えます。

ペグは白ボタンのGOTOHですね。
ネックが43.5ミリでナットの割り方も指定してありますので,親指を上から5弦まで押さえることも不可能ではありません。
これで楽に押さえられるわけですね。
この立派なケースになります。

内装も高級感があります。

ボブレン製の皮の取っ手で,非常に質感が良いです。

このSUMIのタグがかっこいいですよね。
このモデルは本来はサイドバックがマホガニーです。
でも私は以前からボディサイズは変えずに,サイドバックを変えたらきっともう少しだけ低音が出せて良いのではないかと思っていました。
マホガニーのモデルは以前に弾いてそれは高音のクリアーさはすばらしく,本当に歌うような感じの音が出ますが,低音の量感がもう少しだけ欲しい感じもあります。
マホガニーで低音を出すにはボディを大きくするしかないと思います。
でも,L-00の基本設計は変えたくないので,ボディを変ずに素材を変えるという方法を選びました。
そっくりですが,上の写真のギターとは別に作られたギターです。
それが,このSUMI L-00 新岡ギター教室モデルなのです。
ペグとかアバロンのリングとかデザイン面でも少し違いますね。

私はアバロンのワンリングが好きなのです。
もちろんオーダーなので,この辺はまったく好みでなしもありも自由ですよ。
私は持ち運びを考えるので,ライトハードケースに入れてあります。

前回の30年代風のボディがほとんど黒で,小さくサンバーストが暗めに入るのもいいのですが,今回は黄色が入るサンバーストにしてみました。
これは好みの問題ですね。
次にオーダーできるなら今度は違う色で,ハニーサンバーストにしてみるかもしれません。
オタクだから。
(* ̄m ̄) ププッ
問題はこれのサイドバックですね。
どうぞご覧ください。

もちろん,ローズウッドではありません。
ローズでは重いギターになります。
マホガニーよりも厚みのある低音で,ローズよりも軽いレスポンスがほしいのです。
これはウォルナットです。
くるみですね。
ウォルナットのギターはそれほど多くないかもしれませんが,私がこれまで弾いたウォルナットはかなり気に入った音でした。
マホでもローズでもない,メイプルほど硬くなくて,中間的なサウンドです。
弾いてみます。
♪ ポロローン
ヽ(・_・;)ノ ドッヒャー 鳴ります。
最初から音量とレスポンスがあります。
包まれるような倍音が出てきます。
これこそ求めていたソロギター向けのサウンドです。
弾きやすさと音色が両立しています。
とにかく弾き続けていたくなるギターです。
これはすごいギターです。
将来これにピックアップを付ける日も来るでしょう。
先日,ギター講師の方を交えて数人でビンテージ数本とメーカー製数本とこのギターを対決してみました。
結果はその先生からもオーダーをいただきました。
キラーン d(-_☆)了解!
この音はぜひ皆様にも聞いていただきたいですね。
ギター教室で生徒さんに聞いていただいてもすべての方がいい音だと言います。
これはすごいことですね。
欠点はひとつだけあります。
これを持ってしまうと,演奏のミスをギターのせいにできなくなります。
(* ̄m ̄) ププッ
弾きやすさも最高なので,演奏のミスは純粋に自分のミスなのです。
新品なのに一音出た瞬間にリバーブ感がもやっとあります。
そして,和音がゆれるコーラス感が自然に出ているのです。
この感じはビンテージに通じるものがありますね。
開放弦がいい音するというものではなく,1曲弾いてみてどういう音楽が出てくるかで勝負ですね。
音楽的な響きがありますよ。
自分でもどういう音になるのか探りながら弾いている感じです。
まさに初対面の状態ですね。
そういう感じの音源です。
もちろんマホガニーにはマホガニーの良さがあります。
マホガニーという選択もOKです。
このマホガニーの音源もあります。
オーダーを考えてる皆様にはメールにて音源と価格など詳細をお知らせいたしますので。
SUMIギターも高騰前にぜひゲットしておきたいですね。
完成まで通常は3,4ヶ月かかります。
それも楽しい時間ですよね。
O(≧∇≦)O イエイ!!
実はこの他にマホのSJとハカランダSJのリポートもあります。
音もあります。
つづく。
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