L-00 風のスモールギター特集 SUMIギターオーダーについて


ギブソンL-00タイプのギターを集めてみました。 SUMIギター,コリングス,SAKATAギター,ビンテージ,シライギター。 実際に弾いて比べてオススメはどれでしょう。



私がこれまでいい音だと思ったギターに共通するひとつの特徴に気付きました。


それは頭が小さくオシリが大きいことです。

(ノ^_^) ハイ!


テイラーのGSもそういうタイプでした。

そして,全体にもう少し薄く小さくなってギブソンのL-00というタイプのボディがあります。

ボディの上部がMartinのOOくらいのサイズで,ボディの下部がOOOという感じですね。

そして,昔の12FジョイントのMartinのOOとかOボディのギターもこれに近いようなボディのバランスを感じます。


この音が気に入ってしまうとついこのボディのギターを集めてしまうんですね。

このひょうたんみたいなボディのギターがなんとも魅力あるサウンドなのです。


しかし,よく集まったものです。 本当はもう一本あったくらいです。


つい比べてみたくなってしまうんです。


オタクだから。

(* ̄m ̄) ププッ


それぞれ何のギターなのか知りたくなりますよね。


まずは上にかかっているのは・・・


オーダーしてから待って待ってようやく来ました。

鷲見工房(最近はSUMI工房となっています。)の鷲見さんにプリウォーのビンテージを詳細にチェックしてもらい,そのエッセンスを盛り込んだギブソンL-00風のSUMIギターなのです。

しかーし!


そのサウンドはどうかといいますと,ギブソンのフィーリングはありますが,ギブソンの音ではなく,やはりSUMI工房の音なのです。


ギブソンの方がずっと甘い感じに鳴ります。 SUMIギターにはしっかりと輪郭があります。

余韻がすごく長く,リバーブ感がすごいのです。まさに残響です。

このリバーブのおかげでストロークをしても,単音でリードを弾いても非常に気持ちがいいのです。 もちろんソロギターも素晴らしいです。


このサイズだと低音が・・・と思うかもしれませんね。

( ̄Λ ̄)ゞ んむっ


もちろんドレッドのような低音は最初から求めていません。 メロディーを引き立てて邪魔しない低音が出るのですが,それが結構厚みを感じます。


わずかに5ミリほどオリジナルのビンテージよりも深胴になっていることも大きいと思います。


実は友人のシンガーキョーシを呼んで,弾き語りの実験もしましたが,このギターは非常にいいのです。 音色の高音が特徴なので,歌の邪魔をせずにきれいに響く感じなのです。


これはトップの赤エゾ松の威力なのでしょうか。作りでしょうか。なぞです。


手工品としてのレベルをしっかりと保っています。 これを弾いてしまうとメーカー製はかなり上のクラスでないと対抗できないかもしれませんね。


最近のはヘッドのロゴが Sumi なんですね。



全くビンテージを思わせるカラーリングです。 塗装の技術もかなり満足できる仕上がりです。

ボディがオリジナルギブソンよりも5ミリ厚いのです。


細かい点ではいくつかオーダーする際のポイントがあると思います。

私は指板をエボニーにしました。 ネックの強度はやはりエボニーが上ですね。

私はネックにある程度の強さを求めるのでした。



似たようなギターが後3本ありますね。

次に行きましょう。

O(≧∇≦)O イエイ!!


この天神にSと入ったギターは何でしょう。

これは少し前のギターマガジンにも紹介されたギターそのものです。


坂田ギターです。


実は生徒さんがオーダーしたものです。

弾きやすく,音色は深くこれも素晴らしいギターです。



トップはアディロンです。 坂田さんのこだわりですね。

アディロンらしいチーズ色というかクリーム系の色がありますよね。


サイドバックはホンジュラスマホガニーですね。 ローズを使わず,マホかハカランダを坂田さんは好むというのですが,ギブソン的なその発想がとてもいいですね。


ペグもウェイバリーで,ヘッドのボリュートがなんとも手工品的ですね。



バインディングのメイプルもセンスがあります。 マホガニーもきれいな木目ですね。


よーく最初の写真を見るとボディ上部が少し長いような気がしませんか。 Martinの12Fのようなひょうたんまでは行きませんが。


そうなんです。これは13Fジョイントなのです。


このギターはかなりの程度生徒さんのオーダーによる意見が入っています。 それが,坂田ギターの看板として雑誌に紹介されたりするわけですね。

手工品は使い手との間で完成されていくわけですね。


12Fジョイントのような低音の深みを持ちつつ,14Fの弾きやすさも残すという感じです。

慣れないと12Fの位置を勘違いして,ハーモニクスがならなかったりします。

ププッ ( ̄m ̄*)


でも何でもそうですが,すぐに慣れます。



そして,このボディサイズからは予想できない厚みのある低音が出ます。 これも5ミリ深胴ですね。

これによって弾き語りの伴奏ギターとしても十分通用すると思います。


坂田さんご自身ががシンガーだからかもしれませんね。


今年完成した若いギターなのに,深みのある音色がしますね。

(⌒^⌒)b だね



次に行きましょう。



これはコリングスですね。C-10というモデルです。

コリングスがL-00タイプを作るとやはり,コリングスの音がします。 音色はギブソンのコピーではありません。

この個体のネックが非常に優れています。97年頃のモデルですが,材質のよさはネックを握った瞬間に感じられます。



トップのシトカスプルースも良い材だと思います。 よく乾燥させてから選んだものを使っているように思います。



こういう木目のシトカでいい音のギターをいくつか見てきました。




ネックの曲線を見るとコリングスの工作精度の高さを感じることがあります。

12年経っていてもゆがまない,いい材を選んで使って,最高の技術を投入している感じですね。


個体としてよく管理されていて,ネックがきれいにへの字を保っています。 6弦側も1弦側も同じ角度できれいに揃っています。


コリングスのきりりと輪郭のある音色と,マホガニーの甘い箱鳴りが広がっていいバランスです。 弦鳴りの後から箱鳴りのリバーブ感が付いてくる感じですね。

(o^・^o) ウン


これはOMとほぼ同じ薄さのボディなので,弦が主張して来ます。 これは歌の伴奏より,ソロギター向きの感じがしますね。


もし,これが後5ミリ深胴で作られていたら・・・


もしかしてものすごいことになっていたのでは・・・


と思ったりします。



最後のギブソンの前に番外編で,スモールギターでも全く違うアプローチのギターも存在します。

これはシライギターです。 現在は製作を事情で中断されているということですが,このギターはいくつか特別なところがありました。


この薄いボディから不思議なくらい音量が大きく,特筆すべきなのはピアノのような音が出ることです。


この一本ずつの音色がはっきりとクリアに出るのはまさに手工品の音です。


これを弾いた後に,MartinのOOO42などを弾くと,なんだか音色がもやっと甘いような気がするくらいです。 (もちろんMartinの音色はいい音ですよ。比較するとMartinは一本ずつの弦鳴り感よりも,倍音が多いタイプということですね。)


日本の手工品の傾向かもしれませんが,弦の1本ずつがはっきりと出るのです。


日本製の手工品で,最も値段が高いクラスにUCHIDAギターがあります。 そのUCHIDAギターからかなりの影響を受けている部分があると言われています。



この3Dのカッタウェイもすごいですね。まさに手工品です。



ヘッドの軽量化だと思いますが,ここにどうやってウッドのピンを通したのか製作方法はなぞです。



スポルテッドメイプルのつき板がなんとも手工品的ですね。 ペグは定番の510ですね。


バックのブレイシングは板の振動を妨げないようにアーチ構造になっています。

これはまさに手工品ですね。

w(°o°)w おおっ!!



ネックヒールの角度,ヒールキャップに付くおしゃれなワンポイントなどなど。


随所にかなりの手間と時間を費やしていることが創造出来ます。


ナットとサドルを交換して,調整した結果,これはメインギターにしようと思うくらい音色が太く輪郭もはっきりしていて,ピックアップを通しても絶対にこれはいけると確信しました。


が,唯一フィンガー専用という部分があったのです。

「(≧ロ≦) アイヤー


音色が一音ずつはっきりするということは,ストロークするとどうしてもまとまり感は弱く,バラけているのです。

太い音色がそのまま出てくるのです。


やはり,箱鳴りで溶け合う部分がストロークの時には必要ですね。


これは設計がフィンガー専用なのですから,当然といえば当然です。

でもこのプレーン弦の太さなどはかなりすごいものがあります。 ピアノのようにメロディーがはっきりとした音楽が聞こえてきます。


このメロディーがはっきりしていることは音楽の重要な部分ですね。

ソロギターの場合に私が重視したいところもやはりここですね。


それで,日本の手工ギターの持つ弦の輪郭という魅力を再認識することが出来ました。


でも,私の場合は誰かの歌の伴奏もすることがあり,どうしてもストロークもしたいので他のギターになりました。

o(T□T)o


これはギブソンとは全く違う音色のスモールボディでした。

最後の一本はご存知,ギブソン L-00 1934-6です。


この音色の太さはアコギ界最高峰か?と思うくらいプレーン弦が太く出ます。


今のところ,プリウォーのL-00がソロギターのメロディーは最高だと思います。



私は音的にはMartinよりもこの時代はギブソンではないかと思っていましたが,同じことをある手工家の方も言っておられました。 ビンテージはネック起きがMartinよりもギブソンの方が少ないと言っていました。

当時はギブソンの職人が上だったね。ということでした。


後はこれを現代のソロギターに通用するようにどのようにリペアするかだけですね。


ビンテージの場合はアイロンよりもリセットしてしまった方がいいかも知れません。

ネックの材も明らかに乾燥して硬くなっているので,熱で曲げるよりも削って微調整の方がなんとなく音にいいような気がしています。


この音色ですが,ソロギターではとにかくメロディーが太いです。 どの手工ギターと比べても,どんなビンテージと比べても恐らくこの音色は特別な気がします。

(≧ω≦)bグッ


ただ,マルチに使えるか?ということになるとどうでしょうか。

まずはギターの音量もすごいので,歌の伴奏だと声が小さいタイプの方はギターに負けるかもしれません。

音色の太さもすごいので,歌とギターが同じくらい主張して一体感よりも,対決という感じになるかもしれませんね。

恐らく周波数のレンジなどをMartinなどと比較するとかなり暴れている部分があるのかもしれませんが,人間の感性というか感じ方にはぐっと来ます。

d(>_< )GOOD!ベリーね!


同じ曲をこのギターで弾くと確かに違います。


でも,何と言っても70年以上前のギターです。おかしい部分があって当然ですね。

1,2弦側にわずかにネックの起きがあったりすると,弦高を整えても低音弦と高音弦のテンションのバランスが変わって弾きにくいのです。



やはり,そうなるとリセットですね。

さらに,ネックの幅ももう少し何とかしたくなります。そうなるとネックの削り直しです。

ペグの部分も精度の高いものに変えて,となるとペグのブッシュもなんとかしなければなりません。 テーパーヘッドという不思議な設計のためにこれは大変です。


そうなってくるとビンテージを今の奏法に合わせて調整するにはそれなりにお金と時間がかかります。

どのショップでどの部分をどれくらいかけて直すか・・・。

(ー'`ー;) ウーン



しかもそれは,一発勝負でかなり費用を投じたのに自分の思っていたものとは少し違うという可能性もあり得ます。

ただのビンテージリペアというのを越えて,すでに改造の世界に入っている可能性があります。


車で考えれば分かりますが,旧社のレストアの専門家と,スポーツ走行が出来るようにチューンナップする所とは少し違いますよね。


こういうことで悩む過程が楽しい人と,すぐにいい音でとにかく弾きたいという人といると思いますので,ビンテージは万人向けにはならないかも知れませんね。


まさにオタク的な趣味の世界になります。

♪~( ̄ε ̄;)




結論として,スモールボディのギター音色のバランスは,メロディーがはっきりと聞こえ,メロディーを邪魔しない低音もあり,私はとても気に入っています。

そして,音色的にはビンテージギターが一番いいのですが,演奏性や管理のしやすさ,金額などトータルで考えると万人向けではないかもしれません。


そうなると手工品という選択肢はかなりいいです。音と値段の比較ではむしろ安いと思えてきます。


そして,どの手工品に惹かれるのか・・・


やはり私はマルチに使えて,ギブソンのフィーリングを残す SUMI工房のギターが好みなのです。

最初に出てきた Sumiギターの場合,ネック幅も43.5ミリと指定できます。 ビンテージではその個体のネックは簡単に変えられませんからね。

さらに,サンバーストの加減ももっと真ん中の黄色味を大きくとか,自分の好みに出来ます。

さらにさらに,5ミリ深胴とか,スケールは628ミリだけではなく,635ミリなど細かいアレンジが出来ます。

出てくる音は,新品のまだ10時間しか弾いていない状態での判断ですが,最初からビンテージフィーリングがあって,余韻が長く,高音の艶とか,箱鳴りを併せ持った非常にいい音です。


誰に聞かせてもいい音と言われるのは気持ちがいいですね。

O(≧∇≦)O イエイ!!



しかし,オーダーとなるとやはり,ユーザーの目指している音の好み,デザインの好みを理解して,材の選択,ボディ形状の選択,ピックアップは使う可能性があるかなど,考える要素がたくさんありすぎますので,アドバイスがないと一発勝負で成功するのは難しくなるかもしれませんね。

さらに製作者サイドの特徴というか,出来ること出来ないことだけではなく,得意,不得意なども知らないとオーダーは出来ますが,期待していたものと違ったということになりかねません。


少し前からSUMIギターのL-00モデルを使っていましたが,1ヶ月もしないのにいい音に育っています。


いつもいろんなギターを毎週聞かせられている生徒さんでも,Sumiギターをオーダーしたいという方がすぐに3人も現れました。 さらに,将来オーダーしたいという人も出てきました。

( ̄~ ̄;)ウーン・・・


これはどうしましょう。

それで,Sumiギターを私も取り扱うことが出来るようになりました。

(≧ω≦)bグッ


素材の違い,ネックの作り,仕込み角度,スケール,ボディの厚み,デザイン,塗装,などなどいろんなことに時間をかけて話し合ってきましたので,きっといいアドバイスが出来ると思いますよ。


しかもこれで,メーカー製のチョイ上級モデルよりも安いですから,非常にいいギターです。

(; ̄Д ̄)なんじゃと?


倫典師匠のグレーベンのスケールも,ドレッドの645mmよりも短く,OOOの632.5mmよりも長く,中間的なスケールを使っているといいます。

ソモジ氏も645mmのMartinスケールは少し長いというようなことを言っていました。


実は私も少し短い方が好きです。


当然,スケールが短い方がテンションが軽くなります。 ギブソンのL-00は628mmのスケールですが,これもまた弾きやすいのです。


このメロディーがはっきりと聴衆に届くギターの音色はいいですよ。

そして,テンションの軽さ。ネックの感じ。

これはビンテージとはまた違った手工品としての魅力が十分にあります。



本当にいいギターを持ちたいと思われる方は,求めている音色のイメージや仕様から予算などご相談くださいね。

(ノ^_^) ハイ!


きっと 3,4ヶ月待っても価値はありますよ。

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