ジャパンビンテージはあるのか The Kasuga BG-120


ジャパンビンテージというのは大げさなのか,本当に存在するのか。 本当にすごいギターが日本にもあったのです。 The Kasuga のギターをご紹介しましょう。



実は正直に言いますと,ジャパンビンテージという表現は大げさかなと思っていたのです。


マーチンが25年経ってビンテージサウンドが出るのは,その作りからしてビンテージになり得るように作られているからですね。

(ノ^_^) ハイ!


でも,70年代当時の日本製のギターを弾くとどうしても,形だけのコピー状態のギターが多く,これを30年使ってもビンテージと言えるのか?という思いがあったりしました。



しかーし!



ジャパンビンテージは存在したのです。


この音は間違いなく本物のビンテージです。 すでに値段は上がって来ていますので,私が紹介しても大きな影響はないと思います。

(・_☆) キラーン



70年代の The KASUGA BG-120 というモデルです。 ローズのオール単板です。



見た目は普通ですが,よく見るとちょっと違います。



ボリュートも本格的です。ペグはグローバーかな。




ピックガードは貼り直してあるのか,それとも最初からこのままなのか。

見るからに本鼈甲のような気がします。 本鼈甲のピックもそうですが,プラスティックとかトーティスでは出せない透明感がありますよね。




バックのローズもすでに乾いて軽くなっているのが分かります。 ローズのサイドバックでも軽く感じるギターが稀にありますね。

私のビンテージラリヴィーもそうですし,生徒さんの3桁コリングスもそうです。 ローズでも乾いてきて軽く感じるようになると,鳴りが別物になりますね。


でも,この鳴り方はただ乾いたというだけのものではないと思います。


その塗装が鍵だと思います。

トップの塗装は完全に木材と一体化して,つや消しのような状態にあります。


実は生徒さんでルシアー志望の方がいて,普通のギターを自分でトップもバックもはがして塗装し直しというのを実験している人がいます。

w(°o°)w おおっ!!


その音を毎回検証してきたのですが,市販の10万クラスのギターでも塗装をやり直せばかなりレスポンスが上がり,音量も違います。


つや消しで薄くすれば高級感はありませんが,よりアコースティックな感じの響きになります。


本当にこのギターは最初からこれほどの薄い塗装だったのでしょうか。


サイド,バックも見てみましょう。


完全に木目が出るほどの塗装の引きですね。


もしかして,誰かルシアーがかなり前にやり直したのでしょうか。

ヽ( ̄~ ̄ )ノ ハテ?



ボディの内部もかなり工夫されています。



ネックブロックにもうひとつ別のブロックがあり,ネック起きを防いでいたのです。

これのおかげでネックアイロンも簡単には効きません。


こういうギターはネックリセットがいいのかも知れませんね。




ボディ内部も薄く塗装されているような気もします。

これによって湿度の影響を受けないようにしているルシアーもいますね。 このひと手間が長い年月の間に大きな違いになるかもしれませんね。



調整依頼なので,ナット下のボンドなどをのぞきます。


瞬間接着剤が層になっています。 そういう部分をすべて直して,ネックもアイロンで起きを戻して,サドルも作り直してみました。

その音はどうでしょうか。 ♪ ジャララーン! (; ̄Д ̄)なんじゃと?

これはすごいです。 この音は本物です。 実は2009年5月のスタMセミナーの弾き比べコーナーでも,このギターが登場しかなりの数の人がこの音がいいといいましたが,その時の音を越えていると思います。 まず,音量がすごいです。 音質はとても円熟したいい音で,乾いた高音もローズらしい低音もあります。 ソロギターも,フラットピッキングも,ストロークもどれもOKです。 音が前に飛んでいくようです。 かなりのギターを持つマニアの生徒さんがたまたま来られて,ちょっとだけ弾きましたら・・・ 「これ売ってください」 (^∧^) スミマセンです。これは売り物ではありません。 やはり,バランスのいいギターはマルチに使えると思いますが,これもそういう一本ですね。 所有者から教えていただき,そういうサイトを見つけました。 カスガカタログ この時代マホで10万。 そして,完全手塗りのニス仕上げ。 なんと,このギターは最初からこのこだわりの塗装仕上げだったのですね。 (」゜ロ゜)」 ナント!! BG-120のちらし これを見ますとウェイビングシステムというのはなんとも凄そうですね。 なんだろうと思って中を確認してみますと・・・




スキャロップのことでしょうね。

でも,かなりスキャロップされています。 かなり丈夫過ぎるノンスキャロップのギターが多かった70年代にすでに鳴りを追求したスキャロップにチャレンジしていたカスガ。


まだご健在ならこの当時の職人さんにお会いしてみたいものですね。

逆に今このギターのコピーモデルでも作ったらどうかと思うほど良くできたギターです。



ジャパンビンテージに対する私の認識を新たにしてくれた,The Kasuga BG-120 です。


中古市場では2009年9月現在で,25万以上だと思いますが,ネックリセットしてもその価値はあるように思います。



すごいギターを教えてくれた,大阪Sさん ブンブン ヾヾ(^-^) ありがとがとぉ♪



いい音だとギターを弾くのは本当に楽しいですね。

O(≧∇≦)O イエイ!!

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