top of page

ナッシュビルチューニングの キラキラの世界へ

更新日:2019年3月13日


22才の別れの秘密  ナッシュビルチューニングで弾いてみよう! これさえあれば,ギターがうまくなったと言われますよ。



70年代フォークを代表する名曲と言えば,「22才の別れ」でしょう。 誰が歌っていたか知らない人でも,あのイントロは聞いたことがあるという人が教室にもたくさんいます。


ということは,かなり印象的なギターのフレーズということになるでしょうね。 さだまさしの「北の国から」か「22才の別れ」かというくらい日本のフォーク史に残るギターイントロかもしれませんね。

ビートルズのイエスタデイまではいかないとしてもアコギイントロあてクイズでは回答率が高いものになるでしょうね。

( ̄Λ ̄)ゞ んむっ



この「22才の別れ」をよーく聞くと,ギターが重なっています。 1本のギターの音はこのイントロとしてわかりやすいギターの方です。 しかーし。そのバックにキラキラと高音をたくさん使ったフレーズの3連スリーフィンガーが入っているのです。


その中の音はかなり高い音に感じられます。


ふつうに弾くと1弦の3FのG(カポ3だから6F)になります。 でももっと高い音のように聞こえてきます。

スリーフィンガーパターンが何とも理解を超えている感じです。 ふつうは6弦から1弦へ,低音弦から高音弦に音は向かいます。 が,全体に近い音がぶつかっている響きです。


(; ̄Д ̄)なんじゃと?


ふつうのアコギのスリーフィンガーでこれを再現するのは難しいですね。 同時に B,D,E,F♯を響かせるんですね。


1,2弦だけで弾くような音をどうやって同時に出すでしょうか。


当時は普通のギターでアレンジしようとして,かなりおかしな楽譜が出ていたという話を聞いたことがあります。

最近のアコースティックギターマガジンでついに石川鷹彦大先生がご自身で奏法を解説してくださっているのです。 この本のp98にあります。

実は昔からこの奏法については知っていました。

実はゲージが違うのです。


そうです。これはナッシュビルチューニングによるものです。


弦のゲージも知っていたのですが,その弦をそろえるのが面倒でずっとそのままになっていました。

少し前に,何とダダリオからナッシュビルチューニング用の弦が販売されていることを知りました。



これは便利です。

簡単に言うとナッシュビルチューニングは,6弦だけが巻き線であとはすべてプレーン弦になります。

その太さを見てみましょう。



1,2弦はエクストラライトゲージの1,2弦と同じですね。

注目すべきは3弦の009です。エレキのライトゲージの1弦ですね。 4弦がアコギのライトの1弦。 5弦がエレキの3弦。 6弦がアコギミディアムの3弦。

というわけで,3弦から6弦の本来巻き線の部分がすべてオクターブ上の音にチューニングされます。

そして,3弦はかなり細いので,ふつうの1弦3フレットと音階は同じですが,倍音成分が多くて,聞こえる音は2オクターブ上みたいな感じがしますよね。。 この音がかなめになりますね。



ダダリオのカラーのボールエンドがありがたいと思うのはこういう時ですね。

普通のゲージでは見慣れているので,太さを間違うことはありませんが,これは太さが逆転しますので,ボールエンドの色はありがたいですね。


1,2弦よりも,3弦が高い音で出るわけです。 2弦がBで4弦がその上のDになります。

この弦を石川さんは当時マーチンのD-18に張って使ったと書いてありましたので,私もマーチンのマホに張ってみます。


私がこれまでいろんなギターを弾いた中でいい素材と思った組み合わせがあります。 その一つが,アディロンダックスプルースとマホガニーです。 マーチンD-18GEやオーセンティック,コリングス1Aなどもそうですね。

実はプリウォーのビンテージのサウンドはアディロン&マホです。 アディロン&ハカランダのギター全盛の時代に,ギブソンはアディロン&マホをメインにしていたと思います。

それで,特殊なギターですが,マーチンのCEO-4なるギターを使ってみましょう。


最初は普通にフォスファーのライトゲージを張って「22才の別れ」風のイントロフレーズを弾いてみましょう。


そして,後半は石川鷹彦風に add9 を使ったサウンドにしてみましょう。 (Emに1弦2Fを押さえて入れると,4弦2FのEの音からメジャースケールで,ド・レ・ミ・ファ・・・と進むのを,1・2・3・4・・・と数字で数えると上のレの音が9番目になりますね。Emというミ・ソ・シのコードに上のレを入れるとEm add9 になるんです。add アッドは足すとか追加の意味ですね。)


これから弾く二つのファイルはゲージが違うだけで弾き方は全く同じです。 同じ人が同じように弾いて違いは弦のみです。


聞いてみましょう。

(ノ^_^) ハイ!












いつものようにシンプルに録音しております。

やっぱりアディロンのパンチはいいと思います。


このナッシュビルチューニングだと,ふつうにアルペジオでも非常にうまく聞こえます。 ギターが上達しないで悩んでいる方はこれにしてみると,周りの人から上手になったといわれるかもしれませんね。


細い弦ですので,激しいストロークはできませんが,バラード風のストロークはチェンバロのような,ハープシーコードのような非常にキラキラ系のサウンドが出ます。

普通にCコードを弾いても。


(ノ°ο°)ノ  オオオオ


という表情で生徒さんは見てくれましたよ。


ナッシュビルチューニングとは,もう少し説明すると,12弦ギターの細い弦だけを集めたものです。 これに普通の6弦を一緒に張れば12弦ギターです。

12弦ギターから6弦とればこれになるという説もありますね。


ぜひ,一家に一台ナッシュビルチューニング専門ギターですね。

これさえあれば,アンサンブルはかなり良くなります。

簡単なアルペジオのバックでも唸らせられますよ。

ぜひ,お試しください。

∠( ̄∧ ̄) ラジャ!



最新記事

すべて表示
bottom of page