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ミモリレコードでヘッドウェイを弾きました。


百瀬ヘッドウェイの500シリーズを弾いてみました。 栃木県は西那須野にある,ミモリレコードへお邪魔しました。




ギターに求めるものは,やはり少しずつ変化していくように思います。 それは技術の向上や,演奏する音楽が変化するなどして好みが少しずつ変わるからですね。


リードギターが弾けるようになってきて,弦高を下げてハイフレットを弾きたくなるとネックに少しこだわりが出てきます。

ネックのコンディションをしっかり見るようになってきます。


木で作ったギターに鉄弦の70kgの力をかけていたら,当然いつかおかしくなってきても不思議はありませんね。

湿度が高い時期が続く日本の気候では,これに耐えられるというギターの方がすごいということになりますね。


ネックが強ければそれでいい音がするかというとその論議はまた別にして,私がこれまでネックのコンディションがいいと率直に思ったギターメーカーは,まずコリングスです。


20万円台のクラスでもすごいなと思ったのは,テイラーですね。


他に日本製で実はすごいと思ったのがあるんです。


それは・・・・



ヘッドウェイなんです。

(  ̄O ̄)ホー



ヘッドウェイと言ってもヤマハと同じく高級機種も低価格も同じブランド名ですが,造りはまったく違います。


ヘッドウェイの安い方と貝細工がギラギラ入ったものは,中国製です。 HCDとかCの文字が入っていて,CHINAの意味です。

おそらく,Sヤイリとかその他もおそらく同じ工場ではないかと思います。同じ工場でいろんなメーカーの名前のギターが作られているんでしょうね。


いつか見学してみたいものです。



それはさておき,ヘッドウェイは2005年の秋に少しリニューアルして300シリーズと500シリーズになりました。

300シリーズは日本製ですが,お弟子さんが作るといいます。

500シリーズが百瀬さんの技術で監修されているものです。 つまり,今はこの500シリーズこそが百瀬ヘッドウェイなのです。 (もしくはカスタムですね。)


百瀬作のヘッドウェイを何本か試奏して,ある時期は2005年製のドレッドも所有しておりました。



驚かされるのはネックですね。



このネックジョイントの技術は感覚的な話ですが,ドライゼンターのような正確さを感じます。


ネックに安心できる剛性感があるんです。 太すぎず,細すぎません。


HD518はノンスキャロップでしたが,抜群の鳴りと弾きやすさがありました。 普通はネックはわずかに順反りで鳴りますが,ネックがまっすぐで鳴るというのは不思議な体験でした。



どうしても新しい500シリーズのOMサイズのものが弾きたくなりました。


( ̄ヘ ̄;)ウーン  行ってこよう。



というわけで,栃木県は西那須野市にあります,ミモリレコードさんにお邪魔しました。


レコードと言いますが,CDを売っていますよ。 レコードといいながら,楽器の数がすごいですよ。

片隅に楽器があるレコードショップは地方では良くありますが,三森さんは楽器にも力が入っています。


ミモリレコードさんはヘッドウェイディーラーになっているんです。



ヘッドウェイが国産,中国産など沢山あります。






300シリーズも並んでいます。試奏してみます。 この値段ではすごいギターだと思います。


でも,正直に言うと私は300シリーズでは満足できません。

( ̄- ̄ )フーン


という風に試奏の後,顔に出てしまいます。 正直なものですから。

(^∧^) スミマセンです。


遠からずその上のクラスを欲しくなるので,安い買い物かどうかは良く考える必要がありますね。



いよいよ本命のヘッドウェイのOMサイズです。 でも,正確に言うとHFはOOOですね。弦長がやや短いです。


HF-528です。


サイドバックはローズで,少しスキャロップですが,削りは深くないように思います。




左のかばんは私のです。 私は自分のチューナーなどを持ち込んでしまうんです。

コルグDT-7のバズフェイトンモードの音で合わせたいので,お店の方が合わせてくださった後にさらにチューナーをかけるという,ちょっと勇気が要る技を使います。

(⌒Θ⌒)ぷぷぷっ♪



作り込みの正確さ,塗装技術などもすばらしいと思います。 アコギマガジンには世界レベルと紹介されていましたが,本当にそうかもしれません。


ある人にとって,ヘッドウェイは音が硬いとか,テンションが高いというイメージがあるかもしれません。 昔のヘッドウェイはそういう路線だったという話もあります。


が,最近のヘッドウェイは必ずしもそうではないと思います。


特にテンションは高くありません。 弦高がぎりぎりという点もありますが,HFのようにスケールが短いものはゆるいと私は感じます。 スタンダードチューン専門ならHFもいいと思います。

でも,HOというやはりOMモデルの方を私は買いますね。 変則チューンもするなら弦長が少し長いOMですね。



弾いてみます。

♪ ジャジャジャーン

(o;TωT)o"ビクッ



鳴りはすごいです。本当に鳴ります。倍音もきれいに溶けて行きます。 音が前に出るように鳴る感触があります。

この点接触ぎみのナット,補正が入ったサドル,深く切れ込むノッチこの辺の調整がヘッドウェイを感じさせます。 (弦をはずしていませんので,ある部分は想像です。)


オーナー登録でいわゆる永久保証書がもらえます。 途中でおかしくなったら無料で直しますという安心感がありますね。


ネックも大きくおかしくはならないよという自信が感じられますね。海外メーカーにはまねができない芸当ですね。 (カーボンファイバーのギャリソンの5年保障くらいでしょうか。)



社長の三森さんとお話させていただきました。

ミモリ 「エリクサーを張って出荷されるのはさびとか考えると仕方がないんだけど,本当の音はフォスファーで試して欲しいよね。」

という通なお言葉でした。 そうなんです。フォスファー弦で弾いてみるとまた,違った味わいになるはずです。


夜の時間でしたが,広い店内にこのギターの音が響きます。 そして,弾きやすいのです。


変則チューンではテンションがもう少し欲しくなるので,HOというOMモデルの方が私のスタイルには合うのでしょうね。


確かにヘッドウェイはある境地に到達しているギターだと思いました。


後は音色が自分が求める音に合うかどうかですね。 ギターとしての完成度は高いと感じます。

マーチンやフォルヒは音色に魅力があるんですね。

この輪郭がはっきりしたタイプの音作りをするギターメーカーというか手工家はいますよね。


これはおそらくラインに通してもいい感じに鳴るはずです。


三森さんが言います。 「マーチンと弾き比べてこっちを買っていく人が結構いますよ。」

そういうミモリレコードは地方都市の楽器店にしてはラインナップがかなりあります。



J45,J50,ハミングバード,アドバンスドジャンボ,OOO28EC,D35,D28・・・・


しかし,これだけではありません。


驚かされるのは,いわゆるジャパニーズビンテージという感じの私がギターを始めたころ憧れだったギターがずらりと並んでいるのです。



全音モラレスもありました。 音叉マークのヤマハもあります。

「モーリス持てばスーパースターも夢じゃない」というコピーの時代のモーリスも並んでいます。 東海楽器 キャッツアイ CE-800なんかもありました。


その時代を知っている人にとってはタイムスリップしたかのような気持ちになったりします。


中学時代にギター友達とヤマハ,モーリス,キャッツアイとそれぞれ違うメーカーを買って比べたりしていましたが,どれも2万円ギターでした。


そして,長渕の「夏祭り」を弾けるかどうかがうまいかどうかの分かれ目だったりしました。

(⌒Θ⌒)ぷぷぷっ♪


そういう懐かしい時代を思い出させてくれるものがあります。


おそらく,ピアノを見てもそういう懐かしさは沸かないような気がします。ピアノは寿命が長いし。そう買い換えないし。



本当にギターは不思議な魅力がある楽器ですね。



高いギターを何本も持っているのに,最初に買った合板ギターも残しているという人がいたりします。

何かスペックを超えた思い入れがあるのがアコギの面白さなのかもしれませんね。


でも,私の生徒さんの傾向を見ますと,いいギターを買った皆さんは間違いなく上達されます。

マーチン,ラリヴィー,ギブソン,コリングス,フォルヒ・・・これらを初心者といわれる段階で購入された皆さんは一様に上達しておられます。


始まりは弾き語りでも,ソロギターに興味を持つようになります。

これは興味深い傾向ですね。




いいギターは演奏も上達させるんですね。

いいギターは良きパートナーなのでした。

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