デュアルNAのピックアップの原理も実は同じだったのです。
(」゜ロ゜)」 ナント!!
弦鳴りをマグで拾い,箱鳴りをコンタクトで拾います。
それをブレンドしますが,最終的にそのバランスはその人の耳が決めます。
プリアンプでもそうなっているものがあります。
私が持っているBBEのプリアンプがありますが,弦鳴りと箱鳴りをシュミレーションします。(BSEじゃないよ)
高音と低音ではありません。
このモデリングは侮れません。本当にきれいな音に変えます。
低音高音を持ち上げたEQとは違います。
まさに元祖モデリングといった感じでしょうか。
シングルピックアップを何とかしようとか,エレアコを何とかしたい人は考える価値がありますよ。
BOSSのAD-8もAD-3も原理的には同じです。
(クオリティは違いますけど)
弦鳴りと箱鳴りをモデリングします。
簡単に言えば,インブリッジピエゾとかマグネチックとかで弦鳴りしか拾っていないものに,箱鳴りを電気的に付け加えるというのです。
でも,これも侮れません。
先日も楽器店でテストしましたが,エレアコ代表の高峰からモデリング代表BOSS AD-8で音を出します。
一度これを聞くとタカミネを直結の音は聞けません。
ダメ! (T∇T )( T∇T) ダメ!
でも,モデリングを使っても,インブリッジ特有のプリプリ感を消し去ることは出来ません。
どうしてもそのピエゾ臭さは残ります。
例えてみると,素材が悪いものを油で揚げて,甘酢あんかけで分からなくしても新鮮素材のお刺身には勝てないのです。
やはり,人間の感覚はそれ風とかなんとか調というものを見分ける鋭さがありますね。
でも,これにさらに箱鳴りをプラスして臭みを消す方法があります。
まさに,ピックアップ界のブーケガルニとでも申しましょうか。
w(°o°)w おおっ!!
それは,リバーブです。
高品質のリバーブがあれば,それは箱鳴り感アップと同じような効果があります。
エレキギターは弦鳴りしかないのに,ソロで厚みがあり聞ける音色になっているのは,このリバーブやディレイなどの空間系と呼ばれるエフェクトのおかげだと思います。
これなしにオーバードライブだけでは耐えられないと思いますよ。
リバーブがいわば箱鳴り感をアップさせるのです。
モデリングとリバーブを使うとエレアコでもかなり耐えられるようになります。
でも,低音のプリプリアタックはやはり消せません。
だからソロギター向きではないと言えます。
弾き語りかバンドで使うならいいでしょう。
さらにさらに,マイクでギターを録音する時もそうです。
マイクの距離が近いと箱鳴りを拾います。でも,マイクが遠いとシャリシャリとした弦鳴りが強くなります。
これはBOSS AD-5についているモデリングです。
リバーブのMIXもどれ位がいいかはその人の耳で判断しますが,弦鳴りと箱鳴りのバランスを私はいつも考えています。
結果として30%前後になることが多いですね。
ギターの弦の立体的な感じを残しつつ,背後にリバーブが響くような感じを目指しています。 では,弦鳴りと箱鳴りの最後は音で聞いてもらいましょう。
ギターはVG-00RTです。
寺田楽器製でサイドバックはローズのオール単板です。
ノーマルは弦鳴り感が強いのですが,サドル交換,ナット調整,ブリッジピン交換で箱鳴り感をいくらか引き出してありますよ。
弦高もいい所へ調整しています。
1フレットの6弦側は0.6ミリのピックがギリギリ止まり,1弦は0.38のピックが止まります。
12フレットは2.5か2.6ミリくらい。
1弦側12フレットで1.7ミリくらいでしょうか。
(写真はカメラのレンズが少し指板より浮いていますから)
弾きやすいですね。
店員に鳴りもいいと言われました。
(ノ^_^) ハイ!
シマムラ楽器のヒストリーそっくりですが,すでに音はかなり違いますよ。
今回は新兵器,エディロールのR-1で録音です。
最初に弦鳴り風の日本製ギターから箱鳴りを引き出した調整の音を全く生音でそのまま聞いてもらいましょう。
曲はこの手のギターにはブルースが合いますので,アンプラグドから HEYHEY ですが,オリジナルアレンジでソロになっています。
これがこのギターのほとんど素の音ですね。
意外にいけますか。
今度は同じ状況でリバーブをR-1でかけてみます。
リバーブが箱鳴りをアップさせるというのがわかるでしょうか。
1つの疑問
もし弦鳴りをマグネチックピックアップが拾って,箱鳴りをデュアルNA-NICOが拾うとすれば,弦鳴りをマグではないピックアップ,コンタクトピエゾなどで拾ったらそれもいい音になるでしょうか?
という思いがずっとありました。
それで,このギターにはデュアルNA-NICOにマグではなく,プロトタイプのコンタクトピエゾをブリッジボードの両端につけています。
つまり,オールコンタクトです。オールピエゾになります。
でも,使える音ですよ。
もしかして,山崎まさよしのギターの音に近づいたかもしれませんね。小倉システムに近いかもしれません。
オールピエゾの香りはしますが,インブリッジとは別物です。
タカミネにAD-8の音は実は長く弾くことが出来ませんでしたが,これは大丈夫です。心地よく長い時間弾けます。
低音のプリプリがないのはいいことです。
島村楽器で最もアコギの音がわかる男と異名をとる,Kさんと検証します。
モニターはヤマハの新しいPAシステムです。
ローランドのAC60もアイバニーズのTA20もTA35も使ってみましたが,やはり,PAにはかないません。
アコギはアンプではなくPAから出すのが正解ですね。
いかがでしょうか。
試奏に立ち会ったキャリアのある店員は・・・。
「この音はありですね。」 という感想でした。
弦鳴りと箱鳴りという観点でギターの音をとらえるといろんな発見がありますよね。
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