エッセイその3 コリアのギターがこりゃひどい


ギターを教えている関係でよく「どんなギター買ったらいいですか。」と尋ねられます。

すると私は「そーねー20万を超えるくらいのはいい音がするね。」 などと言うと当然「もっと安いのでありませんか。」と言われてしまうのです。

でも,実は自分的には最低ラインがあります。


6万円は出して欲しいところですね。 それはその辺が国産とアジア製の境界線だからなのです。

「でも,最近の韓国製は結構いいでしょ。」 という人もいるかもしれませんけど私が日本製を薦めるのには昔もっと若かった頃の韓国でのいろんな思い出が関係しているのです。

もう10年程前にりますが韓国がどこにあるのかも知らずに知人のまた知人を頼ってぽーんと韓国へ行ったことがあるのです。

そのときには毎日毎日飲めや歌えやの騒ぎで見ず知らずの私にもカジョ(家族)と同じ扱いをしてくれてたいそうお世話になったものです。

ほとんどの家にピアノとギターがあるのには驚きました。 さすが,教育熱心な韓国人と感心している間もなく,「日本のひと,ぜひギターを弾いてくれ」となるのです。



ところが,この出てくるギターがまたひどい!いやそれを通り越して「すごい!」んです。

チューニングの合わないものやクラッシックギターに鉄弦張ったものとか,さらには,超逆ぞりで弦がビビルもの,超順ぞりで弦高が1センチはあろうかというものなど。

ギターソロしか弾かない私にはかなり挑戦的なギターばかりが毎日出てくるのでした。

せめてヤマハのギターくらい出てこないものかと思った最終日のこと。

そのお宅はプサン市内で小さいレコード店を経営していて,片隅にギターが7,8本ほど並んでいました。

辛くておいしい食事の後日本のギタリストだと紹介されると,売り物の新品ギターを店から卸してきて弾いてくれというのです。 そして,それはYamahaの文字が入っている。これならいいや。

でっでも,これは本当にヤマハのギターなのか?

何か,ヤマハのロゴが違うような。よーく見てみると。 やっぱり違うのだ。 そして,そのギターを手にして弾いてみる。 なななにー! (」゜ロ゜)」 !  Fのコードが弾けないのである。音が出ない。まるで初心者。 これはこの韓国ツアー最大のピンチ。

よく見ると。弦と指板が7,8ミリいや1センチも開いてるのです。

ナットの溝を切ってあげたい。これではまるで大リーグ養成ギブスである。




ほんとにこのギターで練習するコリアンがいるのだろうか?




注目の中何とかごまかしながら弾いたのだったが、額の汗が今でも写真に残っているのです。

実は韓国で初めて覚えた言葉が「ケンチャナヨ」です。みんなかなり頻繁に使うんです。

これは、「大丈夫」とか「ノープロブレム」とかの意味で,例えばシートベルトがバックルに入らなくても,トイレがすぐに詰まっても,車が多少ぶつかってへこんでも,すべてこの「ケンチャナヨ」で解決です。なんて心の広い国民なのでしょう。

と思ったのもつかの間。実はいろんな所でかなりいい加減ですね。 作るほうも,使うほうもこの精神では工業製品の質の向上はきっと難しいことでしょう。


そんな経験からどうしても韓国製のギターには抵抗があるので,お金がないとか言う人にも国産のギターを勧めてしまうのですね。

でも,ギターの響きを聞いて「あっいいなぁ」と感じないと,きっと長く弾き続けることは出来ないのじゃないかなと思いますから少しふんぱつしていいギターを買ってくださいね。


2008/5/13 追記 韓国製のギターも高くなって,いまや中国製ですね。 このころは6万位で日本製のラインがあったようですが,現在はKヤイリが日本製で頑張っていますが,6万だと合板ですね。 単板の国産ギターはヘッドウェイのスタンダードシリーズか,Kヤイリの単板シリーズか,それともモーリスでしょうか。

初心者のためのギター選びの感覚は少し変化して,エレアコもいいと思っています。 初心者用の安いギターはどうせすぐに使わなくなりますが,エレアコならば最後に価値が残ります。 海用とか山用とか子供用とか,貸し出し用とか。


弦高低目で合板で丈夫なエレアコを初心者用にするのもいいですね。

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