フォルヒOMのアディロンとマダガスカルは理想のギターか! この音は素通りできませんよ。 なぜ店頭での試奏では音が正確に判断できないのか?
いち早くフォルヒの10周年記念モデル フォルヒOM23AGCT を弾いた方から感動のメールが届いております。
もちろんこれは届いて2,3日の感想なので,初期調整もなく鳴りもまだ若い状態での感想です。
本日ギターが届きました! すごく早くてビックリです。 そしてとてもいいギターですね。。。 タイミング良く、自分へのクリスマスプレゼントになりました! また初期調整の際はよろしくお願いいたします。
フォルヒ10周年記念モデルが届きました! 手配いただきありがとうございました。 さっそく弾いてみましたが、想像以上でした! まず印象的だったのが、 OMサイズなのに音量がすごく大きくて、ギターそのものが鳴っているのが体にしっかりと伝わってきました。 それに低音がとても豊かで、インディアンローズウッドやマホガニーのギターとの違いがすぐに感じ取れました。 高音も芯があって、とても力強いですね!
先生届きました。 会社で少しだけ音出しました。 ん~~~ なんとも、、、新品でも とんでもない音してます。 シダーのG よりでかい音の感じがします。 トップを軽く叩いた音は すごい残響音で,こんなに小さいのに、、って思いました 会社でもたまにギター弾きますが、会社の雑音、騒音のなかでこんなにでかい音で,しかも綺麗な音で鳴ったギターは初めてです。 先生の調整した、OM25のあの音が、目の前で本当にします。 あれでOMなんですかね。すごい音ですよ。 そしてなによりうれしいのは、よくCDなんかで聴く、プロのギターの音が、そのままします。
私が「OMの方がマルチに使えますよ。」 とお勧めしますと皆様少し不安になられる様子です。
「やっぱり低音も欲しいのでGボディにします。」 という方が少なくありません。
( ̄ヘ ̄;)ウーン
なぜ私と多くの方の意見が私の意見と異なるのか?
実はいくつか理由があります。
(・_☆) キラーン
多くの方がOMの本当の音を知らないからです。
(」゜ロ゜)」 ナント!!
その理由を分析してみましょう。
1素材 2調整 3エージング 4生音かラインか
これくらいの要素が判断に影響を与えて,多くの人がボディが少し大きい方がいいように思ってしまうのですね。
でも,ビンテージの1930年代のマーチンOOOなどを弾いたことがある人はわかると思うのですが,すでにこのボディサイズで十分な低音が出るのです。
これ以上低音があると,メロディーとのバランスが悪くなってしまいます。
ギターの音色のバランスは低音が出れば,高音が引っ込むという大原則があります。
これは割と解りやすいですよね。
(ノ^_^) ハイ!
では現在の一般的なOMはどうしてそう感じないのか?
店頭で試奏するとGボディの方がバランスが良く聞こえる気がする?
一般のマホガニーのOMなどを弾くとどうしても少し低音が軽くてもう少し音に厚みが欲しいと思ってしまいますよね。
それで,ボディサイズを工夫するという方向へ行ってしまうのもわかるのですが,ボディサイズを変えるのではなく,本来素材を変える方がいいんだと思います。
特にギターの音色の残響音,リバーブ感,音色の太さに大きな影響を与えるサイドバックの素材をマダガスカルローズウッドにするという方法です。
(  ̄O ̄)ホー
1930年代のマホガニーOMは,すでにビンテージなので低音がしっかり出るのです。
現代に新品のギターで同じ感動を求めると普通の素材では勝てないことが分かります。
残念ですが,インディアンローズもマーチン社の歴史から考えるとブラジリアンローズの代替素材なのかもしれません。
もちろん私のラリヴィーはインディアンローズですが,すでに30年以上経過してビンテージ化しているので,音は普通のローズとは違います。
なので,ギターショップでローズやマホガニーやメイプルのOMを弾いて低音不足と感じてもそれは正常な感覚ですが,私がお勧めのマダガスカルローズのOMを弾くと当然感想は違ってきますよ。
2つ目は調整です。
サドルの底面がびしっと調整されて,ブリッジの溝と密着したら低音がぐっと出るようになることを知った人が次第に増えてきましたね。
ナットサドルジグのおかげですね。大変いいことです。
(o⌒.⌒o) ウムウム
ナットサドルジグを使った方の感想を読んでいただければ,その効果はわかってくださると思います。
当然ですが,店頭で試奏した際のギターは新品でもほとんどこの部分は調整がされていませんので,低音不足の傾向があります。
その未調整の初期状態では,Gボディの方が低音も高音もバランスが良く聞こえると思います。
でも調整されると,Gボディでも低音が結構出てしまい,メロディーが薄く感じることさえあり得ます。
本来はOMくらいのサイズで調整されて,本来の低音の量が出てくるとメロディーもあり,低音もあるというバランスのいい音になるんですね。
だから店頭の試奏で低音が足りなく感じてもあまり心配いらないのでした。
( ̄- ̄ )フンフン
3 エージング エイジング
使い込みの事ですね。フォルヒに限らず新しいギターを弾いた人たちが1,2カ月後に経験するのが音が買った時よりもずっと出るようになったという点ですね。
フォルヒはかなりこの傾向があります。
高音は切れ味を増して,低音は厚みを増します。
鳴りが出てくると軽く弦に触っただけでもすぐに音に変わような感じです。
音に変わる能率が高くなると思います。
これは当然ですが,塗装が乾燥して水分が抜けてくると同時に,木材と塗料が一体化してくること,さらに使用されているボンドがさらに硬化してくることなどが大きな理由だと思います。
15年以上経つとさらに木材も枯れて来ると思います。そうすると高音の抜けもビンテージの風味を出しますね。
でも買って1,2カ月の時点では木材の枯れというよりは塗装とボンドの硬化と軽量化の影響ではないかと思います。
なので,この部分は店頭の新品では確かめられない部分ですね。
(T_T) ウルウル
予測するしかない部分とも言えます。
そうなると経験値のある人の言葉を信頼するとか,ユーザーの声を信頼するということになってきますね。
O(≧∇≦)O イエイ!!
4 生音かラインの音か
これはどういうことかと言いますと,プロが音を判断する基準はライブでの音になると思います。
つまり,ラインでつないでどういう音になるかが大切ですね。
そうなると,深胴とかボディが大きい方がいい音になるのです。
確かにその点ではGボディの方がOMよりも胴の厚みがあるので,マグの音に深みが出るのは間違いありません。
ドレッドでもジャンボボディでもマグを使ってラインの音を出すと,生音よりもさらに1,2弦のメロディーを強調した音を作ることができます。
なので,ラインの音重視なら以前にWEBに書きましたが,ジャズギターのセミアコとフルアコの音の違いのようにボディが厚い方がアコースティックな響きになります。
しかーし! それはマグを中心に音を作るピックアップの場合の話なのです。
アマチュアがギターを弾く環境をもっと考える必要があると思います。
本当に毎日のようにライブをするプロと同じでしょうか。
どう考えても生音で聞いている時間の方が長くその音の質の高さを重視しているように思うのです。
つまり,簡単に言うとギターの選択方法がプロとアマでは基準が違うということを言いたいのですね。
なので,生音重視の場合は低音の厚みよりもぜひとも高音のきれいさと低音と高音のバランスを重視して,OMタイプのボディを選ぶのがいいと思うのです。
実際に生音ではOMの方がソロギターの曲がバランス良くきれいに美しく響きますよ。
例外は一部の手工品でドレッドの形をしているのですが,ソロギターでも十分通用するような音のバランスで作られているものがあります。
でもボディの厚みが増すと,ラインの音に深みが出るのですが,どうしても鳴り方というか音のレスポンスが下がり,全体に低音に寄ったサウンドになるのは仕方がありません。
なので生音重視ならぜひOMということですね。
といういくつかの理由で店頭の一発勝負で試奏しても,そのギターの音を正しく判断できないこともあるんですね。
他にも試奏するのが店舗の広い場所よりも自分の部屋などの静かな場所ならよりはっきりとOMのバランスの良さが引き立つかもしれませんね。
それではOM25モデルのマダガスカルローズとアディロンの音を聞いてみましょう。
木目がまさにアディロンという感じの年輪が広い木目になっていますね。
今はピックアップの取り付け位置を確認しているところですね。
最終的なサドル調整をして,底面をびしっと出して,密着度を上げるために面取りをします。
そして,ピックアップを付けてしまいます。
最近のレアアースの中にはマイクのグースネックが柔らかすぎで,マイクの重さでバック板にまで落ちて接触してしまうものがあります。
それで,簡単な解決策ですが,お菓子のリボンのようなもので,ボディサイドにフックで固定されているケーブルにマイクのグースネックを固定してしまいます。
この録音の音源のギターはピックアップを付けているので,付けていないよりも当然生音はいくらか影響を受けると思いますが,それでもピックアップを付けたとは全く感じさせない音の伸びと余韻がすごいのです。
ではいよいよ聞いていただきましょう。
購入後数カ月で初期調整済み,ピックアップ取り付け済みのフォルヒOM25AGCTの音ですね。
(≧∇≦)b OK
この音のすごいところは,高音の伸びと,高音の倍音成分がすごいのです。
44.1KのWAVで録音していますが,WEBのために普通のMP3にするとこの高音が少し消えてしまいだめなのです。
なので,MP3でもかなり音のクオリティが高い256Kを選択しています。
フォルヒのアディロンマダガスカルはかなり高い周波数の気持ちのいい倍音を発生しているように思います。
O(≧∇≦)O イエイ!!
最初のアルペジオで低音と高音のバランスを聞いてみてほしいですね。
リードプレイでも十分にメロディーが引き立ちますね。
ストロークでも低音が十分に出ています。
もしもドレッドを普段使っている方なら,ご自身のギターソロを録音して聞いてみるのもいいですね。
このOMのソロギターと音の違いを確かめてみるのもいいですね。
いずれにしても,このアディロンとマダガスカルのフォルヒOMはまさにマルチなギターですね。
もし,アディロンでなくインゲルマンだったとしても,フォルヒOMマダガスカルはかなりレベルの高いギターですね。
ぜひとも皆様にもこのフォルヒのマダガスカルOMの感動を分かちたいものです。
これで,43ミリと45ミリのナット幅を選択できるのもかなりうれしいですね。
ギターを弾く時間をトータルするとそれほど多いわけではありません。
ぜひいい音で楽しみたいものですね。
(≧∇≦)b OK!
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